2012年4月19日木曜日

ただちに、の意味

ちょっと古い話になりますが、未だに知らない人が多そうなので、おさらいしておきます。

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枝野氏「『直ちに』は7回しか言ってない」に非難殺到 

(一部引用)
わたくしは3月11日からの最初の二週間で、39回の記者会見を行っておりますが、そのうち「ただちに人体、健康に害が無い」ということを申し上げたのは全部で7回でございます。そのうちの5回は食べ物、飲み物の話でございまして、一般論としてただちに影響がないと申し上げたのではなくて、放射性物質が検出された牛乳が1年間飲み続ければ健康に被害を与えると定められた基準値がありまして、万が一そういったものを一度か二度摂取しても、ただちに問題ないとくり返し申し上げたものです」

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枝野氏の国会での答弁です。弁護士特有のこんがらがった言い回しで、何回読んでも意味が入ってきませんが、まあ、要するに「暫定基準値を超えた食品は一度か二度ぐらいなら、摂取してもただちに問題ない、と申し上げた」と。言い換えると「3回以上食べたらただちに影響あるかもね」と言っていたわけです。枝野氏は。

そして重要なのは「ただちに」が指すのは急性障害であるということ。枝野氏は晩発性障害については、まったく何も触れていないのです。用意周到。何年、何十年か後に起こる裁判を見越して、彼は発言しているのです。国民の健康なんて二の次で。

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原発事故から1年以上経過した今でも、改訂前の暫定基準値を超えるものや、現在の基準値超えの食品が出ています。

(参考)
セシウム検出でニュース検索

と、恐い感じで書きましたが、実のところ、食品への汚染は原発爆発直後に感じていた危惧よりは、だいぶマシに済んだという印象を持っています。

セシウム以外の核種、ストロンチウムやプルトニウムなども含めて、行政が測定をもっとちゃんとやるようになったら、食の安全を取り戻せるかもしれません。

現状では、キノコ類と海産物に特に注意する必要があると思います。

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