2011年6月27日月曜日

遠い国になりつつあるニッポン

時間が経つにつれ「正常性バイアス」は強固になっていく。3カ月が経ち、私自身の感覚も不感症のごとく、鈍くなっているのを実感している。

で、2ちゃんねるの原発情報スレに、こんな書き込みがあった。

749 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(北海道) :2011/06/26(日) 18:10:41.77 ID:XbtX+l7w0

東日本大震災の後、今まで聞いたこともない「貞観地震(869年)」が取り上げられるようになり、9世紀後半という時代は、貞観地震だけではなく大きな火山の噴火(富士山、阿蘇山、鳥海山、八ヶ岳など)や関東直下型地震、太平洋沖の東南海、南海地震などが連続して起きており、結局これらが原因で奈良、平安と続いた律令体制が崩壊しています。9世紀後半の30年ほどの間に、なぜ大きな自然災害が連続して起こったのかは解りませんが、起きるときにはそれぐらいの自然現象が起きるということでしょう。

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平安時代よりも科学は発達したが、原発災害というオマケがついてくると、ひとつの地震が与える被害は当時と比べものにならない。人間の愚かさは発達していないうえ、技術が進歩した分、質が悪い。

浜岡は停止されたが、安定した冷温停止に至るまでに3年かかるとも言われている。東海、東南海地震が来たら、浜岡はアウト。さらに四国の伊方もダメになる可能性がある。若狭湾で地震があったら、北半球が危ない。また、玄海原発は老朽化で壁がガラス状になっており、何か起こらなくても危ない。

こんななかで災害や事故が続けば、律令体制が崩壊するだけでなく、物理的に人間が住めないようになる。そうなったら外国に行くしかないが、よほどの資産があるか、外国語が流ちょうに話せてすぐに仕事を見つけられるかでないと難しい。

それでもいまだに、日本人は(私も含めて)、どんなことになっても、最後には“誰か”が助けてくれると考えているフシがある。アメリカ? 国連? 八百万の神?

これこそが正常化バイアスによるもので、でも、そんな願望が甘いことは、すぐに理解できる。海外で起こった災害の報道を、いままで自分たちがどのように見てきたか思い出せばよい。

ハリケーンで家を失った人、テロで死んだ人々、餓死する子供たち。海外でどんな悲惨なことが起こっても、人間はあまり感情的にならない。遠い国の出来事まで気にしていたらキリが無いからだ。

まさに日本は、その遠い国になりつつある。

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