2011年12月20日火曜日

福島以外のガン発生を増やしたい、と細野原発担当相

(田中龍作ジャーナル)

福島を日本で最もガン発生の少ない県にする。これは可能だと思っている

この言葉は、12月19日、日本外国特派員協会の記者会見で細野豪志・原発事故担当相が発したものです。

ちょっと補足して分かりやすくすると「今のままでは無理だが、人為的になんらかの施策をすることで『福島を日本で最もガン発生の少ない県にする』ことは可能である」という意味だと思われます。

ここで重要なのは「福島をガン治療率の最も高い県にする」とか「ガン死亡率の少ない県」とかではなく「ガン発生の少ない県にする」と言っている点です。

3.11以降、福島を中心に大量に降下した放射能の被曝によるガン発生は確実に起こります。で、その発生数を相対的に少なくするためには、他の地域のガンを増やすしか方法はありません。

つまり、福島にガンが出るのは仕方無い。ならば他府県からもっと出せば良いではないか、と。こうなるわけです。

となるとやはり、汚染ガレキと汚染食品を全国にばらまいているのは、福島以外でのガンを増やそうとするためだった、と考えられます。だって何もしなければ、確実に福島が最もガン発生が多い県になるんですから。

以前から何度か、福島県内では福島産の食べ物がそれほど消費されていない、という報道を見たことがあります。それは良いことだと思います。でも、自分たちが食べないものを、他府県にばらまくのは、どうかと思いますよ。

言い回しや細かなニュアンスには、その人間の考えていることが反映されます。細野氏の発言には「福島の被害をごまかすために、放射能を拡散して全国に病気を広めよう」という意図が含まれているのです。

病気になる必要の無い人たちにまで病気を押しつけるのが、日本古来の和の精神なのでしょうか? 私には理解できません。

2 件のコメント:

  1. >つまり、福島にガンが出るのは仕方無い。ならば他府県からもっと出せば良いではないか、

    いやいや、福島の人口がゼロになれば、ガンもゼロになりますよ。
    あと、福島の農家も、出したくて汚染農産物を出荷しているわけではないようで。
    http://ameblo.jp/noukanomuko/entry-11097885967.html

    県を汚染の実態を公表して、早くに東電や国との補償交渉に乗り出していれば起こり得なかった問題なんです。JA福島に振り回された農水省も情けないけど、知事は「食べて応援しよう」キャンペーンでもって県民を無理やり汚染拡大の共犯者に仕立てたんですな。

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  2. 福島の人口がゼロ……これは気付きませんでした。

    後半については、そうですね。
    福島県知事と政府が、そう仕向けているんですもんね。しかも外食産業や加工食品メーカーは、しれーっと使ってますし、他府県の人たちは「食べて応援」してるし。

    でも、極少ないですが、毒野菜は売れないとして自ら農作を中止した人もいます。

    私は自分が福島の農家さんと同じ境遇になったときに、「私は作らない」と言い切りたいので、そうした施策に流される人を「仕方無い」とは言えないのです。

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