2012年6月17日日曜日

除染は無理だった、と平野復興相

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除染効果、一定時間で限界 復興相、自治体に説明

(引用)
平野達男復興相は17日、東京電力福島第1原発事故で全町避難している福島県浪江町の馬場有町長と同県二本松市の仮役場で会い、除染事業について、一定時間を超えて洗浄を続けても効果は限定的との実験結果を示した。

旧緊急時避難準備区域の同県広野町で昨年度に実施した実験では、道路の線量が除染前の毎時0・14マイクロシーベルトから、150秒間の高圧洗浄後には同0・09マイクロシーベルトまで下がった。しかし、さらに500秒まで洗浄を続けても同0・08マイクロシーベルトと微減にとどまった。

平野氏は遠藤雄幸川内村長、遠藤勝也富岡町長にも同じ実験結果を示している。
(ここまで)

*   *   *

久々の更新ですいません。

さんざん言ってきたことですが、いまさらになって「除染は無理だ」と復興相が認めました。線量を下げられるという誤解を政府が与えていた“かもしれない”、と。かもしれない、と言っとけば、責任とらないでいいのかしら。

汚染地から人を出さずに、無駄な除染の名目でボランティアまで募り、たくさんの人を被曝させた責任を、誰もとらないんですこの国では。

土壌に染み込み、山林に降り注いだ、超微細な放射性元素を、水で流すだけで取り除けると、本気で考えていたのか。除染を無意味な公共事業にして、巨額のカネを国民からまただまし取ろうとしていただけでしょ?

ま、「除染は無理だ」と正直に言ったこの平野復興相は、まだマシだと言うことかもね。

*   *   *

そしてもう1点この記事にはおかしなことがあります。

この部分。

道路の線量が除染前の毎時0・14マイクロシーベルトから、150秒間の高圧洗浄後には同0・09マイクロシーベルトまで下がった。しかし、さらに500秒まで洗浄を続けても同0・08マイクロシーベルトと微減にとどまった。

単位を土壌中のベクレルではなく、空間線量であるシーベルトを基準にしているのがまず不可解。0.09μSv/hと0.08μSv/hは、誤差の範囲に過ぎないし、汚染地の線量としては非常に低い。この数字が安全かどうかは置いといて。

いまどきの東京でも、屋外で0.1μSv/h以下の場所は少ないですよ? 0.14μSv/hを超える地域も、かなりあります。私は都内のあちこちに行くたびに、シンチメーターで測っているので知っています。

原発爆発から1年半が経ってもなお、まともな計測の仕方も分かっていない政府とマスコミ。そして、そんな意味の無い報告を受けて、なんとなく分かった気になる視聴者たち。バカバカしくて鼻水が出ますね。

2 件のコメント:

  1. 16日の大飯原発再稼働の宣言は間違った舵取りをしましたね。世論の空気を無視して、また同じ過ちを進もうとしている
    今、日本はおかしいと20代の若者たちが出来る事で精一杯動いています。すごくポジティブな活動です。
    http://www.nihon.jpn.org/ooi/

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    返信
    1. kanaさんこんにちは!

      なんとしても大飯を動かそうとするのは、原発が全部止まってもまったく問題がないということがバレるのが恐いからでしょうね。そんな原発ムラのあがきにに、みんな気づき始めているんだと思います。

      私は、国民の過半数が「原発は必要ない」と“思う”だけで、全部止まると思っています。この国は法律よりも空気の方が強いですから。いろいろ活動している人が増えているのはその兆しでしょう。特に若い人たちのプレッシャーはとても心強いですね。

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