2011年12月26日月曜日

山形でセシウムが降ってますよ。

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なんと申しますか、脱力感でいっぱいな今日この頃です。

私も日本の教育を受けて、日本の世間の中を生きてきたわけで「空気を読む」という能力は、まあ人並みには身に着けているわけです。その上で、空気を払いのけながら生きることの難しさよ。

で、そこかしこに流れているのは「まだ放射能、気にしてるの?」「もうそのハナシはいいよ。興味無いし」という空気。

3月以来、他人には口出しすまいと、思っていたのをちょっと忘れ、オフラインでポロッと口に出すと、会話している相手の腹の中から聞こえる溜息。

メンドクサイのは嫌なので、もはや他人に口出しすまい、と再び初心に帰りますが、オンラインでブログを書くのも、この脱力感はいかんともしがたいものがあります。

でも、せっかく続けているのだから、ブログはちょっとずつでも更新しますよ。

*   *   *

と、うだうだ言うとりますが、下記の表をご覧ください。

クリックで拡大

これは文科省の定時降下物のモニタリングの表です。12月21日9時〜12月22日9時に採取された放射性物質の定時降下物。

山形市で、福島市の14倍にあたる41MBq/km2(セシウム134と137の合計)が検出されています。

表はこちらのブログより引用しました。

同ブログによると、山形県最上町が宮城県松島町のがれきを搬入し、すでに焼却を開始しているとのことです。

雪の降るホワイトクリスマスならぬ、セシウムが降るクリスマス。ロマンチックですねー。

もう多くを語るのは止めましょう。なんせ脱力感でいっぱいですから。

2011年12月22日木曜日

発送電分離、実現の目が出てきた。

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橋下市長と石原知事、「発送電分離」株主提案へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111221-00001226-yom-bus_all

(引用)
大阪市の橋下徹市長は21日、東京都の石原慎太郎知事、猪瀬直樹副知事と都庁で会談し、来年6月の関西電力と東京電力の株主総会で、発電部門と送電部門を切り離す「発送電分離」をそろって提案することで合意した。

各地域の電力会社が独占している供給体制を抜本的に見直し、新規参入を促す狙いがある。また、橋下市長が来年2月の市議会に提案予定の「教育基本条例案」については、石原知事も東京都議会での提案を検討する意向を示した。

橋下市長によると、発送電分離の株主提案は猪瀬副知事と意見が一致し、石原知事も了承したという。大阪市は関電の筆頭株主で、東京都は東電への出資比率で第3位。それぞれ単独では過半数に届かないが、連携強化で他の株主の賛同を得たいとしている。教育への政治関与を掲げる教育基本条例案に、石原知事も趣旨に賛同、「都議会でも提案してみたい」との意向を示したと説明。橋下市長は報道陣に「東京と大阪から教育を動かしたい」と述べた。

*   *   *

暫定基準値と同じく、このブログの大きなテーマであった発送電分離の話も出てきました。確かに、今勢いに乗っている橋下氏ぐらいしかできないかも。

東京都と大阪府というのは非常に強力なタッグで、ある意味、国よりも力を持っていると思います。これと電力利権との対決となれば、なかなか良い勝負のような気がする。あとは国民の後押しがあれば、勝てると思います。

今の電力利権の問題は、発電部門と送電部門を1社が独占していることに集約されます。自由市場経済の基本である競争が無いため、膨大なリスクとコストを内包する原子力発電を推し進めることができたのです。原発を作れば作るほど、電気料金としてカネが集まる仕組みができています。

発送電分離が実現されて、エネルギーの自由化が行われれば、

●電気料金は1/2〜1/3にまで下がります。
●太陽光発電や潮力、地熱、風力など自然エネルギーの技術が進歩します。
●電気を買う会社を選べるようになります。

これが本来あるべきカタチなのです。

大阪のガレキ受け入れについては、多方面で紛糾してるようですが、橋下氏には、反原発と同じように放射能問題も軽んじずに考えて欲しいですね。

おまけ。

2011年12月21日水曜日

来年4月からの新基準案。一般食品100ベクレル/kg、乳児50ベクレル/kg。

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一般食品100ベクレル 飲料水10ベクレル 放射性物質の新基準値案
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111220/trd11122023060015-n1.htm

(引用)
食品に含まれる放射性物質の暫定基準値に代わる新たな基準値作りを進めている厚生労働省は20日、「一般食品」は1キロ当たり100ベクレル、新設の「乳児用食品」と「牛乳」が同50ベクレル、「飲料水」は同10ベクレルとする新基準値案をまとめた。暫定基準値より大幅に厳しい値となる。22日の薬事・食品衛生審議会の部会で提示する。新基準値は来年4月から適用される見通し。

厚労省は、新基準値設定にあたり、放射性セシウムによる年間被曝(ひばく)の許容上限を暫定基準値の「5ミリシーベルト」から「1ミリシーベルト」へ引き下げることを決定。「1歳未満(乳児)」「1~6歳」「7~12歳」「13~18歳」「19歳以上」の年齢区分でそれぞれ許容できる上限値を計算し、最も厳しい値を採用するとしていた。

厚労省によると、世界保健機関(WHO)の基準を踏まえ、年間被曝許容上限1ミリシーベルトのうち0・1ミリシーベルトを「飲料水」に振り分け、1キロ当たり10ベクレルと設定。その上で食品中の放射性セシウムによる年間被曝を残る0・9ミリシーベルト以内に抑えられるよう、平均食品摂取量などを考慮し、各年齢区分や男女別の1キロ当たりの上限値を計算した。

その結果、許容上限値が最も厳しかったのは、食べ盛りで食品摂取量が多い13~18歳の男子で1キロ当たり120ベクレルだったが、安全性を重視し「一般食品」は同100ベクレルとした。乳幼児の年代も計算上の上限値は120ベクレルを超えているが、被曝の影響を受けやすいとされることに配慮。「乳児用食品」と子供の摂取量が多い「牛乳」は「一般食品」の半分の同50ベクレルとした。

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来年4月から新基準値が適用される見通し、とのニュース。
事故から1年以上かかりましたね。

本当なら、3.11以前の基準に戻すことが理想ですが、とまれ、現状より低くなることはまあ良いことではあります。暫定基準値の撤回はこのブログを始めたときからの最大のテーマでしたから。

スーパーで目に付いたものをカゴに放り込んだり、街のレストランや定食屋になんの気兼ねもせず入れる時は、再び来るのか。

今、私は結構たくさんのことを判断保留しています。
答えが出揃うのには数年かかると考えています。

2011年12月20日火曜日

福島以外のガン発生を増やしたい、と細野原発担当相

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(田中龍作ジャーナル)

福島を日本で最もガン発生の少ない県にする。これは可能だと思っている

この言葉は、12月19日、日本外国特派員協会の記者会見で細野豪志・原発事故担当相が発したものです。

ちょっと補足して分かりやすくすると「今のままでは無理だが、人為的になんらかの施策をすることで『福島を日本で最もガン発生の少ない県にする』ことは可能である」という意味だと思われます。

ここで重要なのは「福島をガン治療率の最も高い県にする」とか「ガン死亡率の少ない県」とかではなく「ガン発生の少ない県にする」と言っている点です。

3.11以降、福島を中心に大量に降下した放射能の被曝によるガン発生は確実に起こります。で、その発生数を相対的に少なくするためには、他の地域のガンを増やすしか方法はありません。

つまり、福島にガンが出るのは仕方無い。ならば他府県からもっと出せば良いではないか、と。こうなるわけです。

となるとやはり、汚染ガレキと汚染食品を全国にばらまいているのは、福島以外でのガンを増やそうとするためだった、と考えられます。だって何もしなければ、確実に福島が最もガン発生が多い県になるんですから。

以前から何度か、福島県内では福島産の食べ物がそれほど消費されていない、という報道を見たことがあります。それは良いことだと思います。でも、自分たちが食べないものを、他府県にばらまくのは、どうかと思いますよ。

言い回しや細かなニュアンスには、その人間の考えていることが反映されます。細野氏の発言には「福島の被害をごまかすために、放射能を拡散して全国に病気を広めよう」という意図が含まれているのです。

病気になる必要の無い人たちにまで病気を押しつけるのが、日本古来の和の精神なのでしょうか? 私には理解できません。

2011年12月16日金曜日

原発事故は収束した、と野田総理大臣

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首相「原発事故は収束」と表明 ステップ2終了を確認
http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201112160368.html

野田政権は16日の原子力災害対策本部で、東京電力福島第一原発事故の収束に向けた工程表ステップ2(冷温停止状態の達成)終了を確認した。本部長の野田佳彦首相は会合で「原子炉は冷温停止状態に達し、発電所の事故そのものは収束に至ったと判断される。これを持ってステップ2は完了となる」と表明した。

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原発事故は収束した、と、この国の総理大臣が言ってます。いやー、よかったよかった。もっとかかるかと思ってたけど、意外と早かったですねー。これで安心安全です。

で、溶け落ちた燃料はどこにあるの? 温度は何度なの?
12月になっても、未だにヨウ素が検出されてるのは、一体どういうワケ?
食品の暫定基準値はそのままなの?

収束というより、野田総理の脳みそが収縮してるんじゃないのか?
まあ官僚の無線スピーカーとしてしか発言できないのなら仕方無いのかもしれませんが。

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言われんでも分かってますが、情けない。

海外メディア 冷温停止を疑問視
(一部引用)
「ニューヨークタイムズ」は、電子版で「専門家は『冷温停止状態』の宣言を強く疑問視している」としたうえで、「年内にステップ2を達成するという公約を果たすための、現実を無視した宣言であり、原子炉の安全性への脅威から目をそらせることがねらいだ」とする専門家の見方を伝えています。

海にどれだけ汚染水を放出してもゼロ扱いにする、と保安院

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保安院 海への汚染水 ゼロ扱い 
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011121690070643.html

福島第一原発事故で、何度も放射性物質を含む汚染水が海に漏出したが、経済産業省原子力安全・保安院は「緊急事態」を理由に、法的には流出量は「ゼロ」と扱ってきたことが本紙の取材で分かった。今後、漏出や意図的な放出があってもゼロ扱いするという。政府は十六日に「冷温停止状態」を宣言する予定だが、重要な条件である放射性物質の放出抑制をないがしろにするような姿勢は疑念を持たれる。

原子炉等規制法により、電力事業者は、原発ごとに海に出る放射性物質の上限量を定めるよう決められている(総量規制)。福島第一の場合、セシウムなどは年間二二〇〇億ベクレルで、年度が変わるとゼロから計算される。

しかし、四月二日に2号機取水口近くで高濃度汚染水が漏出しているのが見つかり、同四日には汚染水の保管場所を確保するため、東京電力は建屋内のタンクに入っていた低濃度汚染水を意図的に海洋に放出した。

これら二件の漏出と放出だけで、原発外に出た放射性物質の総量は四七〇〇兆ベクレル(東電の試算)に達し、既に上限値の二万倍を超える。

試算に対しては、国内外の研究機関から「過小評価」との異論も出ている。

今月四日には、処理済みの汚染水を蒸発濃縮させる装置から、二六〇億ベクレルの放射性ストロンチウムを含む水が海に漏れ出した。

さらには、敷地内に設置した処理水タンクが来年前半にも満杯になる見込み。この水にもストロンチウムが含まれている。東電はできるだけ浄化して海洋放出することを検討している。漁業団体の抗議を受け、当面は放出を見送る方針だ。

保安院は本紙の取材に対し、事故への対応が最優先で、福島第一は損傷で漏出を止められる状態にない「緊急事態」だった点を強調し、総量規制を適用せず、四七〇〇兆ベクレルの漏出をゼロ扱いする理由を説明した。

「緊急事態」に伴う特例扱いは「事故収束まで」続くとも説明したが、具体的な期間は「これからの議論」とあいまい。

今後、仮に放射性物質を含んだ処理水を放出したとしても、ゼロ扱いを続けるという。
(東京新聞)

*   *   *

この記事、ちょっと何言ってるか分からない。

電通からの圧力でTV報道では収束したように見せかけて、都合の良いときだけ「緊急事態」を持ち出して、緊急だからどれだけ汚染水垂れ流してもノーカウントって。

日本人のみならず、全世界の人口の平均寿命を縮めたんですよ? クソみたいなたかが一企業と、その金魚の糞みたいな団体及び、政府が。地球の命の根源である海に、膨大な放射性物質を垂れ流したんですから。

ちなみに記事では4700兆ベクレルとありますが、とっくに京ベクレルオーダーなのは明らかです。

これで冷温停止? 福2の避難区域解除?
どーなのよこれ。

2011年12月15日木曜日

放射線は「確率」ではなく「確実」に細胞・遺伝子を破壊する

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このブログでも、度々書いてきましたが、放射能による健康被害は、被曝線量の高低により、異なる発現の仕方があります。“ただちに”症例の表れる急性障害(確定的影響)と、数年〜数十年のスパンで表れる晩発性障害(確率的影響)に分かれるのです。

で、最近気付いたのは、この「確率的」という言葉が、ある種の勘違いを呼んでいるかもしれない、ということです。

「確率的」と聞くと、どうしても、全体の中の一部にだけ、ガンや白血病の人が出てくる、というイメージになってしまいます。1%なら、100人に1人、100万人に1万人、といった具合に。これは実際にその通りで、日本国民は今、強制的にロシアンルーレットをやらされている、といえます。リボルバーの弾倉と弾の数は分かりませんが。

そう、確かに、ガンや白血病に限れば、この「確率的」という言葉は決して間違いではない。間違いではないけれども、実際は、それよりも深刻なのではないか、と思うのです。

放射能による健康障害というのは、致命的なガンや白血病、心筋梗塞だけでなく、ありとあらゆる障害を引き起こします。

チェルノブイリ事故でよく知られているのは、脳への障害です。知能の低下、意欲の減退、言語障害といった、即死につながらない健康被害が数多く報告されています。また、日本に原爆が落とされたときは、原爆ぶらぶら病という病気が多数見られました。

ほかにも、血管の閉塞、結膜・網膜異常、呼吸器不全、消化器障害など、あらゆる健康被害が予想されます。しかも1種類だけでなく、何種類もの病苦が重なることも容易に想像できます。

で、「確率的影響」という言葉が使われるのは、ガンや白血病などのある意味分かりやすい病気に対してだけだ、ということです。そのほかの、全身に及ぶ健康障害については「確率的」とは明記されません。相関関係が証明されていないからです。

脳の障害や、複合的に症状が現れる内臓疾患、個人によって発現の仕方が違う病気は、病名を確定することすら困難です。ガンや白血病と違って、統計が取れないのです。

そのため、これらの症例は、今後、長い将来にわたって、裁判で放射能による障害と認められることはありません。曖昧な症状の出方では、賠償されることはまず無いのです。といっても、分かりやすいガンや白血病に対してさえ、政府・東電は逃げ切る気満々ですが。

外部被曝と内部被曝については散々書いてきたので端折りますが、放射性物質は放射線を放ち、細胞や遺伝子を傷つけます。これは確率のハナシではありません。取り込んだ量によって程度の違いはあれ、被曝した人は「確実に」体を傷つけられるのです。

もちろん人間が元々持つ細胞の修復力はあります。でも、修復されるにせよ、1度は傷つけられたという事実は変わりません。そしてDNAの2本の鎖が同時に損傷されると、復元能力を失います。

そして、個人の感受性の違いがあるので、同じ被曝量でも同じ症状が出るとは限りません。(こうした放射能の特性を政府や電力会社が熟知していることが、一番腹が立ちます)

何が言いたいかというと、「確率的」という言葉に惑わされて、ある特定の人数だけに健康障害が出るのだろうと考えてはいけない、ということです。放射能をルーレットや富くじ(貧乏くじ?)のようなものと捉えるのは間違いなのです。私もいままで、そう考えていたフシがあります。

被曝した分だけ確実に何かしらの影響が出る、と考えるのが、正しい思考なのだと思います。ただ、それがストレスになって、病気になってしまっては元も子も無いのですが……。

*   *   *

最近、関東以北での体調不良や急死のニュースを多く見かけます。その内のどれだけが放射能の影響なのかは分かりません。が、もし亡くなった人が汚染された空気を吸い、食品を食べていたのなら、その死と放射能は、完全に無関係と切り捨てることはできないのではないか。福島由来の放射能により、多少なりとも、細胞・遺伝子が傷つけられたことは事実なのですから。

ちょっと前に、インターネットのどこかで「風評被害の対義語は予防原則である」と書かれていました。まさにその通りだと思います。

予防原則を徹底すること、根拠も無く自分だけは大丈夫と思い込まないこと。これが、放射能と戦う上での唯一の方法なのです

2011年12月13日火曜日

今年の漢字は「絆」

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毎年恒例の、今年の漢字が決まりました。
「絆」です。

どこか白々しい響きもありますが、その語源は実に意味深なものでした。

*   *   *

絆(きずな)

【意味】
絆とは、断つことのできない人と人との結びつき。ほだし。「紲」とも書く。

【絆の語源・由来】
絆は犬や馬などの動物を繋ぎとめておく綱のことをいい、平安中期の辞書『和名抄』にもその意味で使用例が見られる。絆は離れないよう繋ぎとめる綱の意味から、家族や友人など人と人を離れがたくしている結びつきを言うようになった。絆の語源は諸説あり、「頸綱(くびつな)」「騎綱(きづな)」「繋綱(つなぎつな)」の意味、「引綱(ひきつな)」の上略など、動物を繋ぎとめる綱という点で共通している。

語源由来辞典より引用

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自治体、行政の非人道的な施策によって、放射能で汚染された土地に繋ぎとめられた人々。身動きのできない家畜を表すこの漢字は、選んだ人にその意図があったかどうかは別として、まさに今年の日本を象徴する一字だと思います。

2011年12月12日月曜日

もう除染やめようよ

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除染作業の男性死亡
http://www.topics.or.jp/worldNews/worldFlash/2011/12/2011121201001972.html

福島県伊達市の下小国地区で除染作業の男性(60)が急病で死亡と政府の原子力災害現地対策本部。

*   *   *

なぜか、素人でも簡単に除染できる、みたいな風潮があります。高圧洗浄機でコンクリートを流してみたり、ドブの中をさらったり、土の表面を削ったり。しかもマスクもタイベックも着けずに。

まるで町内会の大掃除のように、皆さん作業してますが、放射能というのは、落ち葉とか油とかウンコとかと違って、劇的な毒性を持った超危険なしろものなんですよ? 忘れてるよね絶対。まあ上の記事で死亡した方が、放射能の影響かどうかは分かりません。どうせ「プライベートな病気」と発表されるのでしょう。

本当に怖いのは、晩発性障害です。数年後になって出てくる病気が怖いんです。

放射性物質というのは、自然分解したり、消滅したりしません。水で流せば、場所を移すだけですし、下手すると余計に汚染を広げる恐れもあります。素人の手に負えるものじゃないのです。水で流すだけで放射能がきれいさっぱり無くなるんだったら、別に放射能怖くないじゃないですか!?

前にも書きましたが、「除染しなくてはいけない土地」には、人は住んではいけないのです。だって、そこは除染しなくてはいけないほど汚染されているのだから。

移住してから、専門のチームなりが入って大規模な除染を行うのなら、まだ分かりますが、素人の住人が放射能を吸い込み、低線量被曝し続けながら意味があるのか無いのか分からない除染を行う、なんてのは、愚の骨頂だと思います。

参考
米紙、除染への悲観論紹介 「最大の浪費事業になるかも」
除染は無理でしょ常識的に考えて

2011年12月8日木曜日

もし、放射性物質に色があったら

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赤いペンキをかぶったような田畑、真ピンクに彩色された家々。
市街地には、ところどころに濃いオレンジが落ち、
都心には、うっすらと黄色がかった靄がかかる。

もし、放射性物質に色があったら、人々の反応はかなり違うものだったでしょう。もちろん毒性・危険性は今とまったく変わらず、で。

目に見えない危険性を感じ取る力は、人によって異なるようです。
五感ではただちに感じ取れないことが、放射能の最も罪深い性質なのです。

そして、放射能が見えないことを最も良く知っているのが電力会社です。
彼らは原発が事故を起こした際のマニュアルを練りに練っていました。
今回の事故の原因が想定外だったとしても、事故後の対応は想定内なのです。
現在の日本の置かれた状態を見ると、とても残念ですが、電力会社のプロパガンダは大成功した、と言えるでしょう。

今、我々には、見えない色を見る力が求められている、のです。

2011年12月7日水曜日

ベルリンで行われた飯館村・前田区長のスピーチ

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転載OKとのことなので、全文転載します。
福島県知事といい、飯館村村長といい、なんと愚かな人間が、首長に座っているのでしょうか。

*   *   *

福島県飯館村前田区、長谷川区長さんのスピーチ

(ここから転載)
今日、ベルリンにて、ブント(ドイツ自然•環境連盟)、ドイツ放射線防護協会、ベルリン日独平和フォーラムという三つの団体が共同で「福島県の人びとによる報告」と題する講演会を行った。

参加者は120人ほど。日本人もたくさん来ていた。非常に濃い内容だったので、そのすべてをここに記したいところだが、ひとまずは講演者の一人、福島県飯館村前田区区長である長谷川健一氏のスピーチ内容を紹介したい。大変印象深く心を打つスピーチであった。録音機などは持参しなかったので必死にディクテーションした。そのため、100%長谷川氏の言葉通りではないことをあらかじめお断りした上で、内容をできるだけ忠実に書き留めたものを以下に転載する。

(ここからスピーチ)
私は、福島第一原発事故のヒバクシャです。私の住む飯館村にプルトニウムが降ったのです。放射能は目に見えませんが、もし見えるならば、私の体は今、ドイツの街を輝かせるクリスマスの飾りのように光っていることでしょう。

事故が起こってすぐ、私は原発がおかしい、何かが起こっているのではと強く思いました。そして、新聞に三号機の爆発が発表された3月14日、私は慌てて村役場に飛んで行きました。「原発はどうなっているのですか」と問いただすと、「大変なことが起きている。空間放射線量が40マイクロシーベルトを超えている」という説明を受けました。驚いた私が部屋を出ようとすると、役場の人はこう言うのです。「誰にも言わないでくれ。村長に口止めされているんだ」

しかし、私はすぐさま部落に帰り、言うなと口止めされたことなど気にせずに部落の人に危険を知らせました。翌朝、3月15日の朝、6時半に地区の人が続々と集まって来ました。そのとき、外は雨が降っていて、そのうち雪に変わりました。後でわかったことですが、ちょうどその頃、飯館村の放射線量は100マイクロシーベルトを超えていたのです。それを知らせてくれたのはジャーナリストの方です。大勢のジャーナリストが村に来ていたのです。私は、地区の住民に言いました。「外にはなるべく出るな。どうしても出なければならないのなら、マスクをしろ。肌を出すな。外から帰ったら玄関で服を脱ぎ、風呂に入るかシャワーを浴びるかしろ。畑の野菜を食べてはいけない。換気扇を回すな」と。そのとき、北西の風が吹いていました。飯館村は原発からの放射能の風をまともに受けてしまったのです。

私は、ジャーナリストをかき集め、訴えました。「飯館村を避難対象にしてくれ。どうか、それを報道してくれ」。しかし、それはかないませんでした。避難を希望する者がいるなら避難してもよいが、村は避難対象にならないと言われたのです。ですから、一部の人しか避難しませんでした。

これは公式に発表された村の放射線量です。3月15日の午前6時20分のところを見て下さい。44.7マイクロシーベルト/時と書いてあります。ジャーナリストから知らせてもらった数値は100マイクロシーベルト以上です。なんという違いでしょう。公の発表は正しい数値ではないのです。嘘の報道をしているのです。

そして、国や県から、専門家達が次々に村にやって来ました。みんな口々に、大丈夫だ、安心しろと言います。しかし、その少し後に、今度は別の大学の先生のチームがやって来て、村中の放射線量を測りました。先生は「おそろしい。こんなところに住んでいてはいけない。私達が集めたこのデータを村長のところへ持って行ってください。避難しなければなりません」と言いました。しかし、村長は「このデータは公表しないでくれ!」と叫んだのです。村長は村を守ろうとしました。村をゴーストタウンにしたくなかったのです。

そのまま二ヶ月半もの時間が経過しました。避難せずに住み続け、子ども達を被曝させてしまいました。その後、村は計画避難区域に指定されましたが、その前日の4月10日には国の方から偉い学者がやって来て、安全だと言っていたのです。それなのに、翌日の11日になると、「危険だ!避難しろ」と突然言われ、村民は怒りました。

私は酪農家です。この写真は私が事故後に牛乳を捨てているところです。毎日、牛乳を捨てました。村が避難の対象となったとき、牛は連れて行ってはいけないと言われました。私達は泣く泣く酪農を諦めることになりました。この酪農家の奥さんは、牛が乗ったトラックを「ごめんね。ごめんね」と言いながら追いかけました。そしてこの若者は、東京生まれで、どうしても酪農がやりたくて村へ移住して来た人です。飯館で10年間酪農をやって、ようやく軌道に乗ったとき、それを諦めなければならなくなりました。彼はそれが悲しくて泣いているのです。飯館村では、村人がみんなで力を合わせ、良い村作りに励んで来ました。日本一美しい村に推薦され、認められた村です。その村が放射能に汚染されました。

そして、ある日、私がもっとも恐れていたことが起こりました。相馬市の同じ酪農家の友人が自殺したのです。この写真に写っているのは友人が亡くなる前に壁に書き残した言葉です。「原発さえなければ」と書いてあります。「2011年6月10日 1時30分 大変お世話になりました。私の限度を超えました。ごめんなさい。原発さえなければと思います。残った酪農家は原発に負けずに頑張って下さい。仕事をする気力を無くしました」。時期を同じくして、隣の地区の102歳のおじいちゃんも自殺しました。南相馬市の93歳のおばあちゃんも「墓へ避難します」と書き残して自殺しました。こういうことが次々に起きたのです。これからも起こるでしょう。

これは7月下旬の私の自宅の雨どいの線量です。27,62マイクロシーベルト/時と出ています。現在、村民はみな避難していますが、我々は24時間体制でパトロールしています。雑草が伸びきって、温室の屋根を突き抜けています。これが今の飯館村の姿です。

私は、国が原子力を推進して来たのだから、国は事故の対策をきちんと取ることができるのだろうと思っていました。ところが、事故が起こって、今頃、どうやって除染をしたらよいかの実験をやっているのです。私達村民は、村に戻れるのかどうかもわからない状態です。でもただ一つ、はっきり言えることは、私は子どもや孫を飯館村へは絶対に返さないということです。飯館村の面積の70%は山です。家の周りや農地をいくら除染しても、山の除染はできませんから、山から放射能が移動して来るのです。我々は今から何年か後に、村を捨てる決断をしなければならないかもしれません。可哀想なのは子ども達です。子ども達は飯館村というステッカーを一生背負って生きて行かなければなりません。広島や長崎の被爆者とおなじように、差別を受けることになるでしょう。そんな差別の起きない社会を私達はなんとしてでも作っていかなければなりません。

今回このようにしてドイツを周り、私はドイツは素晴らしい国だと思いました。なぜなら、福島の原発事故の危険をきちんと見極め、ドイツは脱原発を決めたからです。それにひきかえ日本という国は、こんな事故が起こってもなおかつ、原発を再稼働するという。それどころか、原発を輸出しようとすらしているのです。そんなことは絶対に阻止しなければなりません。これからは、日本人も声を大きくし、戦っていかなければならないのだと思います。(ここまで)

*   *   *

先日、仕事で地方に行きました。周囲に田畑が広がっていて、大きな川が流れていて、という素敵な場所で、日本の山村の風景は本当に貴いものだ、と思いました。そこは関東以西ですが、多少の放射能プルームが来たことが分かっています(私のRadiでは空間線量0.05μSv/h程度でした)。でも、福島を中心とする大規模な日本の山里は、人が入ってはいけないほど汚染されたのです。

都市というのは基本的に鉄骨やアスファルトで出来ているので、別の土地に再生できます。でも、自然と一体化した山里の暮らしは、その場所にしか無いものなのです。そんな日本の田舎を、数百年、数千年の単位で汚染してしまった。取り返しのつかないことが起きてしまったのです。

この原発事故の衝撃は、太平洋戦争での敗戦以上だと私は思います。空襲で都市は失われても、山里は失われなかった。原爆ではウラン・プルトニウムはほとんどが爆発で燃やされたので、今回ほどの放射能の量では無かった。放射能は、国土、文化、自然、健康、すべて奪います。

それより何より、脱力してしまうのは、コトの大きさが分かっていない日本人が多すぎるということ。本当に、この国は白痴だらけだ、と感じています。

2011年12月6日火曜日

乳児の粉ミルク30ベクレルは、大人にとっての1500ベクレル!?(んでもって、これ、明治が自発的に調べたわけじゃないんですよ)

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明治の粉ミルク「ステップ」からセシウム、40万缶無償交換
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111206-00000072-reut-bus_all

[東京 6日 ロイター] 明治ホールディングス<2269.T>傘下の食品大手、明治は6日、同社の粉ミルク「明治ステップ」(850グラム缶)から1キログラム当たり21.5─30.8ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを明らかにした。広報担当者によると、噴霧乾燥する際に使った熱風に一部放射性物質が混入したとみられる。

国が定める粉ミルクの暫定基準値は1キログラム当たり200ベクレルで、今回の検出量はこれを下回っている。

セシウムが検出されたのは賞味期限が2012年10月4、21、22、23、24日の製品で、同社は同3、4、5、6、21、22、23、24日の製品約40万缶を無償交換する。

*   *   *

このニュース、意外と大きく扱われていますね。世の中の食い付きポイントがよく分からん。

ところで、報道ベース(笑)には乗っていないのですが、この明治の一件は、NPO法人が独自に調査しそれを共同通信が配信したことで、明るみになったようです。決して、明治が自ら調査したものではない、ということです。ここ大事。

ついさっきも、NHKのニュースウオッチ9で報道されていましたが、このNPOについてはまったく触れていませんでした。相変わらず、クソみたいな番組ですね。

参照

NPO法人TEAM二本松
「市民放射能測定室」
http://team-nihonmatsu.r-cms.biz/topics_detail1/id=43

(引用)
明治乳業㈱が製造の粉ミルク『明治ステップ』からセシウムが検出されていることを、
明治乳業㈱側が認め、40万缶が無償交換されることになりました。
http://www.47news.jp/news/flashnews/
当測定室での測定結果を基に、共同通信社の記者さんが動いて下さいました。

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で、何度も言ってますが、放射能の影響は、子供と大人で大きな差があります。
理由は以下。

市民放射能測定所のHPより引用)
成長期にある有機組織は、成長の終わった有機組織よりも細胞分裂の頻度が高いため、子どもたちは、大人にくらべて何倍も放射能感受性が高い。細胞分裂期の細胞は、(これは疑問の余地がないことだが)平穏期の細胞よりもイオン化された放射線によってはるかに強く危険にさらされる。子どもが、小さければ小さいほど、成長は早く、細胞分裂の数は、多い。つまり、最初の妊娠12週の胎児の胚は、もっとも大きな放射線による損傷リスクを背負っている。一つの胚にとってこれより下なら危険はないという限界値は、存在しない。また赤ん坊、幼児、児童も、成人に比べて、放射能によって著しく強く危険にさらされている。

放射能に対する大人の子供の感受性の差は3倍〜50倍とも言われています。

*   *   *

仮に乳児と大人の差を50倍としてみると、今回出た30ベクレル/kgという数字は、大人における1500ベクレル/kgに当たります。暫定基準値をはるかに、圧倒的に超えた数字になります。

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追記:2011/12/07 12:50

あと、この明治の粉ミルクは、乾燥の工程で汚染されたと言われています。この情報自体が眉唾なんですが、もし本当に、埼玉・春日部の工場で、空気によって30ベクレルも汚染されたとすれば、この付近で作られた食品、すべてが、同様に汚染されている可能性があります。また、埼玉よりも汚染のひどい地域で、製造されたすべてのものが、よりひどく汚染されていることになります。

というより、そこで生活している人は、その空気を吸い続けたことになりますが、それでも大丈夫と言えるのでしょうか。

これはスルーしてていいのでしょうかね?

2011年12月2日金曜日

東大の学者が3月15日にしていた実験

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被曝予防に花粉マスク有効 セシウム通さず 東大実験
http://www.asahi.com/science/update/1201/TKY201111300873.html

花粉用マスクをつければ、浮遊しているセシウムをほとんど吸い込まずにすみ、内部被曝(ひばく)量を減らせるとの実験結果を、東大アイソトープ総合センターなどがまとめた。30日に横浜市で開かれた日本放射線安全管理学会学術大会で発表された。

同大の桧垣正吾助教は、福島第一原発事故直後の3月15日午後3時から翌日午前9時までの18時間、東大本郷キャンパスで、市販されている不織布の立体型マスクを着用した。

花粉やほこりに付いて、空中を浮遊している放射性物質と、マスクに付着した放射性物質の量などを調べた。この結果、花粉用マスクで、セシウムのほぼ全てを吸い込まずにすむことが確認された。マスクに付着した放射性物質の量から換算すると、仮にマスクをせずに体内に吸い込んでいれば、内部被曝は9.3マイクロシーベルトに相当していた。

来春、スギ花粉からセシウムが検出される可能性も指摘されており、林野庁は今秋から実態を調べている。桧垣さんは「除染の際も、放射性物質が舞い上がる可能性がある。気になる人は、マスクを着用すれば防げる」と話している。(岡崎明子)

*   *   *

今忙しいので、コメントは後ほど。

と思ったけど、この書き込みが言いたいことを大体書いてくれてたのでコピペ。


229 名前: 地震雷火事名無し(関東・甲信越)  Mail:  投稿日: 2011/12/02(金) 09:01:16.48  ID: c4BeUSzLO
>>202
この実験してたってことは、
放射性物質が首都圏に降って来てるの知ってたってことだろ?

何やってるんだよ。御用学者どもは。
市民にこれっぽちも警告せずに、大丈夫だいじょうぶ言ってたじゃないかい!

研究室じゃ、みな換気扇止めてたそうだしな。

2011年11月30日水曜日

【緊急】署名のお願い

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福島の子供たちのために20万人の署名を
http://www.avaaz.org/jp/save_the_fukushima_children_1/?copy

12/1までに20万人目標で、現在14万人弱。
もう時間があまりありませんが、よろしくお願いします!

2011年11月29日火曜日

FRYING DUTCHMAN humanERROR

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京都を中心に、ワールドワイドに活動するFRYING DUTCHMANの作品です。
とても「具体的」に原発の問題が語られています。
ちょっとアクが強くて長いですが、聴いて欲しい。

1点、曲中で「59基ある日本の原発」と聞こえるのは、54基の間違いかと思われます。

2011年11月28日月曜日

海の汚染と生物濃縮

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昨日、放送されたETV特集「海のホットスポットを追う」のキャプチャー。
拾いものです。場所は銚子沖……なのかな?



放送は私も見ていないのですが、まあこのキャプで大体分かるかと。

当初の予測通り、生物濃縮が起こっているということです。放射性物質は重金属ですから。

こちらのブログに詳細が載っていました。

この計測を行ったのは、お馴染みの岡野眞治博士のようです。

2011年11月27日日曜日

東電「原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任をもたない」

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11月24日 朝日新聞
プロメテウスの罠 無主物の責任 1
(クリックで拡大)

(記事書き起こし)
放射能はだれのものか。この夏、それが裁判所で争われた。

8月、福島第一原発から約45キロ離れた二本松市の「サンフィールド二本松ゴルフ倶楽部」が東京電力に、汚染の除去を求めて仮処分を東京地裁に申し立てた。

───事故のあと、ゴルフコースからは毎時2~3マイクロシーベルトの高い放射線量が検出されるようになり、営業に障害がでている。責任者の東電が除染をすべきである。

対する東電は、こう主張した。

───原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任をもたない。

答弁書で東電は放射性物質を「もともと無主物であったと考えるのが実態に即している」としている。

無主物とは、ただよう霧や、海で泳ぐ魚のように、だれのものでもない、という意味だ。つまり、東電としては、飛び散った放射性物質を所有しているとは考えていない。したがって検出された放射性物質は責任者がいない、と主張する。

さらに答弁書は続ける。

「所有権を観念し得るとしても、既にその放射性物質はゴルフ場の土地に附合しているはずである。つまり、債務者(東電)が放射性物質を所有しているわけではない」

飛び散ってしまった放射性物質は、もう他人の土地にくっついたのだから、自分たちのものではない。そんな主張だ。

決定は10月31日に下された。裁判所は東電に除染を求めたゴルフ場の訴えを退けた。

ゴルフ場の代表取締役、山根勉(61)は、東電の「無主物」という言葉に腹がおさまらない。

「そんな理屈が世間で通りますか。無責任きわまりない。従業員は全員、耳を疑いました」

7月に開催予定だった「福島オープンゴルフ」の予選会もなくなってしまった。通常は年間3万人のお客でにぎわっているはずだった。地元の従業員17人全員も9月いっぱいで退職してもらった。

「東北地方でも3本の指に入るコースといわれているんです。本当に悔しい。除染さえしてもらえれば、いつでも営業できるのに」

東電は「個別の事業には回答できない(広報部)」と取材に応じていない。(前田基行)
(書き起こしここまで)

記事の画像は、2chコピペ情報局、東電「あ!よく考えたら放射能って誰の物でもなくない?あっぶねー除染するとこだったはwwwww」よりお借りしました。

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他人の土地に毒物をまき散らしても、それは自分の所有物では無いので、除染する義務は無い、と東電が主張し、その主張が裁判で認められたという記事です。

裁判官にも電力会社の天下り先が用意されているので、司法が腐敗していることは周知の事実です。それにしても、この東電の傲慢さは、怒りを通り越して笑えるレベル。

毒物をまき散らして、それが自分の手を離れた途端に、責任が無くなるというのなら、オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)や多くの実行犯たちは、死刑どころか、無罪でしょう。住宅街や地下鉄でサリンをまき散らしただけなのですから。

原発から45kmのゴルフコースを除染して、どの程度の効果があるのかについては、はなはだ疑問ではありますが、放射性物質による汚染が生じた場合の規則はちゃんと定められています。それには、しっかりと事業者が汚染の除去をしなくてはいけないことが書かれています。

(放射性物質がこぼれたとき等の措置)
第二十八条  事業者は、粉状又は液状の放射性物質がこぼれる等により汚染が生じたときは、直ちに、その汚染が拡がらない措置を講じ、かつ、汚染のおそれがある区域を標識によつて明示したうえ、別表第三に掲げる限度(その汚染が放射性物質取扱作業室以外の場所で生じたときは、別表第三に掲げる限度の十分の一)以下になるまでその汚染を除去しなければならない。

もはや正論を言っても、無駄な国になってますが、だいたい、放射性物質が誰のものか、という問い自体がおかしいでしょう。所有とか無主とか、そんな言葉遊びしてるヒマがどこにあるのか。

青酸カリの2000倍の毒性を持つセシウムなどの放射性物質を、人間の住む環境中にばらまいた超犯罪企業が、なぜ、いまだに存在しているのか。これに疑問を持たない人は、脳みそがパッパラパーと言わざるを得ない。

東電の所有資産を、避難、除染費用に充てて、企業体は一旦国が引き継ぎ、すべての役員の責任と罪を問わなくてはいけない。三権が腐ってしまったこの国では、もはや、G13型トラクターを売るしか無いのかもしれない。

2011年11月24日木曜日

浪江町の甲状腺被曝、平均5ミリシーベルトは本当なのか

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下の記事は、一見安心できるような内容ですが、どうも信用できません。

*   *   *

浪江の甲状腺被曝量、チェルノブイリの千分の1

(引用)
東京電力福島第一原子力発電所から20キロ前後に位置する福島県浪江町の住民の甲状腺被曝量は、チェルノブイリ原発事故後の周辺住民の被曝に比べ、1万~1000分の1だったことが、札幌医大の高田純教授(放射線防護学)の調査でわかった。18日に神戸市内で開かれた日本放射線影響学会で発表した。

原発事故で施設外へ放出される放射性物質のうち、ヨウ素131(半減期約8日)は甲状腺にたまりやすく、被曝量が多ければ甲状腺がんを引き起こす可能性もある。

高田教授は事故後の4月8、9日、同県内の避難所で、18歳~60歳代の浪江町民計40人の甲状腺被曝量を測定した。結果は3・6~7・8ミリ・シーベルトで、平均は約5ミリ・シーベルトだった。一方、チェルノブイリの周辺住民は、数シーベルトから50シーベルトとされている
(2011年11月19日00時31分  読売新聞)

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「チェルノブイリの周辺住民は、数シーベルトから50シーベルトとされている」

まず、これについての説明が無いのですが、おそらくは、通常言われる被曝量ではなく、甲状腺等価線量のことを指していると思われます。これは計算がややこしくて私もあまり理解できていないのですが、甲状腺等価線量は全身の実効線量の20倍ほどの値で表されるようです。

数シーベルトから50シーベルトというのは実効線量で言うと、即死、あるいは数日〜数ヶ月で死亡する数値です。もし、記事の数値が実効線量を指していたら、チェルノブイリで即死した人と比べていることになります。それは、さすがに無い、でしょう……。

というか、こうした実効線量と甲状腺等価線量の計算の違いについての情報こそ、書くべきだと思うのですが、記事では何も説明されていません。

この記事で怪しいのは、浪江町の住民の甲状腺被曝量というのが「チェルノブイリの周辺住民」と同様の基準で計測されたものなのか、ということ。2つの値を比べるときには同基準を用いることは当たり前のことですが、どうも信用できない。というか「チェルノブイリ周辺」というのが、どの程度の距離を指しているのかも明記するべきでしょう。

次の疑問は、被曝した日からのヨウ素の半減期が考慮されているのか、ということ。記事には、計測したのは4月8日〜9日と書かれています。浪江町の住民が最も多く被曝したのは爆発のあった3月12日から数日間です。その被曝日に遡って積算されているのか。

もしかしたら、半減期を考慮した概算値ではなく、4月8日時点からの計算値を出しているのではないか。もしそうなら、記事の数値は、本当の被曝量の十分の一以下になる可能性があります。

以前、文科省からSPEEDIの結果として、1歳児の甲状腺等価線量が出されました。

緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)を活用した試算結果
http://www.nsc.go.jp/mext_speedi/index.html

このリンク先に、こんな言葉があります。「原子炉の状態が比較的安定となるのに従って大気中のヨウ素131濃度は低下しており、このために積算線量は4月6日以後、あまり増加していません。」

これを見越して、4月8日〜9日に計測したのではないか、と見えてしまうのです。

そしてもうひとつ。記事では「18歳~60歳代の住民を検査した」とありますが、放射能に対する感受性は若いほど高いとされているのに、なぜ18歳以上の人を対象にしているのか。同量のヨウ素131でも、大人と子供では被曝量は10倍近く異なるとされています。妊婦、0歳児、幼児、こそ、精密な検査が必要なのではないのか。

以下は実際のSPEEDIの試算結果のPDFです。

3月12日午前6時から4月24日午前0時までの積算線量
https://selectra.jp/sites/selectra.jp/files/pdf/0312-0424_in.pdf
クリックで拡大

これによると、浪江町は500ミリシーベルトの範囲に入っています。1歳児のデータであることを考慮しても、記事の数値とあまりに開きがあります。10倍で見積もれば、大人でも50ミリシーベルトになります。

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以下のサイトに、ベラルーシ国民の年齢別の甲状腺被曝線量分布が掲載されていました。

チェルノブイリ事故による内部被曝と防護対策の有効性
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JHT9511.html


1シーベルト=100レムとのことなので、この表によれば、半数が0〜300ミリシーベルト、20%程度の人が300ミリシーベルト〜1シーベルトの範囲に入っています。SPEEDIの浪江町の試算と近い数値です。

最初の記事にあるチェルノブイリ周辺住民の数シーベルト〜50シーベルトという被曝量は、この表には当てはまりません。

ベラルーシでは、事故から25年経った今、20歳〜25歳の世代が極端に少なく、当時の子供から生まれた子供に心臓の障害などの健康被害が出ています。彼らに現れているのは確定的影響(急性障害)ではなく、確率的影響(晩発性障害)です。

*   *   *

この記事のように、ミスリードと疑われてもしょうがない報道は、あちこちに見受けられます。安心っぽい内容でも、よくよく見ると、おかしい。

もっとも、昆布や魚介類を多く摂取している日本人は、もともと甲状腺を守るヨウ素を持っているため、ベラルーシやウクライナの人たちよりもヨウ素131の影響は受けにくい、という言説もあります。そうした違いで、被曝量が少なくて済んだのなら、本当に良いのですが……。

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追記:2011/11/23 6:10

最後に、この記事の調査を行った札幌医大の高田純教授が自ら動画編集された、福島への応援動画を紹介しておきます。


2011年11月21日月曜日

死の町の議員に東電出身者が再選。民度が問われる。

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双葉町に掛けられた標語看板

福島統一選:東電出身2人再選 町議選
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111121k0000m040125000c.html

(引用)
福島県双葉町と大熊町で20日、町議選が投開票された。両町議選には東京電力出身の現職候補が1人ずつ無所属で出馬し、ともに再選された

18人が争った大熊町議選(定数14)には東電労組出身の加藤良一氏(54)が出馬。13人が出馬した双葉町議選(定数8)には東電出身の高萩文孝氏(45)が立候補していた。

17日に会津若松市で開かれた大熊町議選候補者の合同演説会で、加藤氏は壇上で「東電の損害賠償について、国会へ働きかけたい」と公約を語ったが、東電出身であることには触れなかった。

加藤氏は福島第1原発勤務を経て、東電労組役員を歴任。07年に初当選し、4期16年務めた別の東電組織内議員の後を継いだ

*   *   *

双葉町、大熊町、ともに大量の放射能で汚染され、死の町となった場所です。
この期に及んで、そこの町議に、東電出身者が再選されるとは。しかもバリバリの利権後継者を。救いようが無い、とはこのことか。

私の感覚では、未だに東電が上場企業として普通に在ることが信じられない。私の方がおかしいのか? 事故直後、東電の清水社長は菅首相に福島第一原発からの撤退を申し出たんですよ?

全国に放射能をばらまいた東電は、明確な犯罪者です。その発端が地震であれ、津波であれ、想定内だろうが想定外だろうが、絶対に許されることじゃないんです。

だいたい、自然災害で放射能がばらまかれることを始めから知っていたら、誰も原発なんて許さなかったでしょう? 

菅首相は3月の時点で、東電をさっさと潰して、保有資産を売り払って賠償に当て、家宅捜査を行って、会長、社長以下、役員の法的責任を問うべきだった。いや、もちろん今からでもそうされるべきです。

これを再選させた、双葉町、大熊町の町民の民度は、著しく低いと言わざるを得ない。快感物質に支配された猿の脳みそレベルです。それを自覚せよ、といっても無駄か。

もはやまともな判断のできる人は町外に出てしまったのでしょう。そう思いたい。

追記:コメントいただいた匿名さんより。少数の良識派の方々はいるようです。
参照→http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20111121-866216.html

2011年11月20日日曜日

神奈川県、放射能降下データの誤りを半年間放置。ほんとは30倍もフォールアウトしてました。

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神奈川県が、しれーっと怖い発表をしています。

3月中旬から下旬にかけて発表された、神奈川県の放射性物質のフォールアウト量に誤りがあったとして、訂正データが発表されました。

誤差の範囲ってレベルじゃねーぞ、と。そして、それを半年間も放置してきたのです。

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東日本大震災:県、降下物の放射能濃度を訂正 ヨウ素30倍、半年放置 /神奈川

(引用)
県は18日、東日本大震災後に実施している降下物の放射能濃度測定で、数値を誤って公表していたと発表した。放射性ヨウ素が公表値の約30倍検出されていたケースもあったが、県は国の委託調査だったとして事実を把握後も半年間、公表していなかった。県は空間放射線量の測定結果をもとに「健康に影響はない」としている。

降下物の放射能濃度は3月18日以降、文部科学省の指示で県衛生研究所(茅ケ崎市)が1日1回測定、結果は同省ホームページ(HP)で公表している。県によると、3月20日~4月1日の一部数値に誤りがあり、3月21~22日は放射性ヨウ素が実際は9500ベクレルのところ340ベクレルとしていた。5月に衛生研が気づき、文科省に報告。県は「計測量も増え、不慣れな人が計算を誤った」と説明している。

今回の発表は、文科省がHPの訂正を決めたことから実施した。県環境衛生課は「県民に正確なデータを早く提供すべきだった」と会見で謝罪し、健康への影響は「この時期の空間放射線量は最大で毎時0・113マイクロシーベルト(国の除染目安は毎時0・23マイクロシーベルト)で問題はない」と話した。【北川仁士】

*   *   *

発表された資料はこちら。
計算が誤った理由がごにょごにょと書かれていますが、謝罪の言葉は一言もありません。

降下物の放射能濃度測定結果の訂正について
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p394044.html

核種別放射能濃度(Bq/m2)

3月20日(9時)〜21日(9時)
ヨウ素131  (誤)750(正)5600    →7.5倍
セシウム137 (誤)210(正)1600    →7.6倍
セシウム134 (誤)190(正)1400    →7.3倍

3月21日(9時)〜22日(9時)
ヨウ素131  (誤)340(正)9500    →28倍(!)
セシウム137 (誤)110(正)1800    →16.4倍
セシウム134 (誤)100(正)1800    →18倍

3月22日(9時)〜23日(9時)
ヨウ素131  (誤)1300(正)3600  →2.8倍
セシウム137 (誤)64(正)110        →1.7倍
セシウム134 (誤)58(正)97          →1.7倍

3月23日(9時)〜24日(9時)
ヨウ素131  (誤)3100(正)1800  →0.6倍
セシウム137 (訂正なし)42
セシウム134 (訂正なし)37

3月27日(9時)〜28日(9時)
ヨウ素131  (訂正なし)35
セシウム137 (誤)20(正)12          →0.6倍
セシウム134 (誤)17(正)10          →0.6倍

*   *   *

3.11以降はこんなことばかりですが、人の健康に関わるデータを、平気で半年間放置できるのですから、まともじゃない。本気の本気で、この国の行政は、国民の命なんかなんとも思っていないんです。

2011年11月15日火曜日

全国が満遍なく汚染されたのか?

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MacBook Air、超軽い。iPhone4S、超画面キレイ。
といって、仕事が早くなるわけではありませんが。

ところで下の地図を見てください。

*   *   *

土壌へのセシウム沈着量を計算した地図。
単位は土壌1キログラム当たりのベクレル
(米科学アカデミー紀要提供)

初の“セシウム汚染”全国マップ!北海道~中国地方まで広く拡散
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20111115/dms1111151134009-n1.htm

(引用)
東京電力福島第1原発事故で放出された放射能が、日本列島各地に拡散している状況が明らかになった。名古屋大などの研究チームは福島第1原発から放出された放射性セシウムの全国分布を推定した地図を作成した。15日の米国科学アカデミー紀要(電子版)に発表する。各自治体などが公表したデータに基づく推定とはいえ、実態に近い全国版の汚染マップが示されるのは事故後初めてだ。

地図は名古屋大の安成哲三教授、ノルウェー大気研究所などのチームが作った。3月20日から1カ月間に福島第1原発から放出されたセシウム137について、各地の自治体が計測した連日の降下量データをもとに大気中の拡散をシミュレーション。土壌への沈着量を推定した。

セシウムは北海道から中国地方にかけた広い範囲に沈着するが、西日本の汚染は少ない結果だ。研究チームは「中部地方の山岳地帯が西日本への汚染大気の拡散を防いだ」と分析している。

地図上の分布状況は、文部科学省が岩手県から岐阜県まで18都県で行った航空機モニタリングの実測値とほぼ合致している。そのため、専門家らは「汚染は、この地図通りに広がっている」とみている。

ただ、今回の解析には建屋の水素爆発などで大量の放射性物質が放出された3月中旬のデータは含まれていない。同チームでは、地図に示された状況は「実際の汚染の下限に近い」としている。現実はさらに深刻ということか。(引用ここまで)

*   *   *

あらー、中国地方から北海道まで、日本全国汚染されまくってるじゃん。というのは、まあ事実は事実なのですが、この地図は汚染の度合いが全国的に平板に見えるよう作られています。

原発が爆発を繰り返し、あらゆる放射性核種が大気中に放出された3月中旬のデータを含めずに作られているのです。どうも、「日本は満遍なく汚染されているんだよ」というミスリードのようにも感じられます。

「現実はさらに深刻」というこの記事の結論はまったく正しいのですが、その深刻度合いは福1に近いほど増していきます。だって爆発時期のデータが反映されていないのですから。高濃度の放射能プルームが到達した地域の汚染は、この地図よりももっともっと酷いということなのです。

もしかしたら、この地図を公表、報道している側は「どこに逃げても一緒ですよ。どこも汚染されてるんだから」と言いたいのかも知れません。

で、この夏頃に流行った面白い地図があります。

クリックで拡大

これは非常に的を射た地図です。住む地域によって、汚染への感覚は変わってくることを表しています。そして人々は、自分の住む場所とより汚染のひどい場所を比べて「ここより原発に近い場所に、たくさん人が住んでいるのだから」という、非論理的な考えで安心しようとします。

ちょっと前、友人に「私は危険派と安全派の学者の意見を相対的に聞いて、弁証法的に捉えようと思う」と言われました。だいたい人生における問題は答えが無いことが多いので、そうした弁証法的な考え方は非常に有効ではあります。ですが、こと有事の判断においては、そんな悠長な、人間的な、あまりに人間的な考えでは、ダメなのです。

放射能の問題には、明確に答えがあります。すなわち健康被害を受けるか否か。これから長い期間で、その答え合わせが続くのです。好むと好まざるにかかわらず。つまり、放射能の危険性は相対的なものではなく、絶対的な数値で見なくてはいけないのです。「0.6μSv/h以上は放射線管理区域である」というように。

*   *   *

土地の人口が減るということは、公務員の数も減るということです。福島県知事や宮城県知事が事実を隠蔽して、県民を逃がさない努力をしているのは、そうした公務員の食いぶちを減らさないため、という見方もできます。

そして確かに今となっては、避難するリスクとリターンが拮抗、あるいはリスクの方が大きい場合も多いのです。爆発直後の時点なら、東北、関東、どの地域においても、避難することの方がリターンが大きかった(まだ答えが出ていないのでなんとも言えませんが、「この病気はもしかして」と考えずに済む精神的なリターンが大きい)。

ですが、私は、なんどもなんども言ってますが、0.6μSv/h以上の土地に住む人(特に40歳以下の人たち)は、今からでもすぐに避難するべきだと考えています。

先の地図を見ると九州地方だけが汚染されずに済んでいます。沖縄は地図上に無いので分かりませんが、おそらく大丈夫だと思います。

ちなみに私は避難先を福岡に決めたとき、偏西風の方向とチェルノブイリ事故時の汚染範囲、猫を連れて新幹線で行けること、そして沖縄や太平洋側よりもプルームを遮る山脈が多いこと、などを考慮しました。この考えは、結果的に正しかったと言えるでしょう。

それにしても、北海道の汚染が思ったよりもひどい。私は東京にいる間、北海道牛乳を飲みまくってるんだけど、ちょっと考え直す必要があるのかな。

2011年11月11日金曜日

とりあえず更新しておく

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やっと東京の元の住居から、同じ地域の仕事用の部屋に引っ越しが完了しました。部屋の面積が前よりだいぶん狭くなったので、ダンボールと電化製品、家具で足の踏み場も無い状態になっています。

私は引っ越しの準備とか、役所への事務手続きとか、部屋の片付けとかが、全然できません。これは後天的な脳の欠陥だと思っています。でも、東京での生活は一人ですべてを行う必要があり、とても苦労しています。

福岡に戻るまでの2日間で、なんとか部屋の片付けをしておきたかったのですが、急にMacBook Proの調子が悪くなり、アップルサポートに4800円払って、長々電話で話して、やっと直った、と思った直後、キーボードにコカ・コーラを注ぎ込んでしまいました。

これで何もかもが嫌になり、スクーターで渋谷のアップルストアに走って、MacBook Airと外付けHDDとLANケーブルとアダプターを購入して、またブーンと帰り、すぐにデータを移行しようとしたら、これまた上手くいかない。

どうも、アカウントとデータの「紐付け」ができていないとのこと。で、またアップルサポートと長電話して、やっと方法が分かりました。そのときには、羽田空港に行く時間。

で、結局、部屋の片付けができないまま、福岡に帰ってきました。福岡の部屋にはネット注文していたiPhone4Sが届いていて、ProからAirへデータ移行した後で、iPhoneのデータ移行とセットアップ。

私は超めんどくさがりな上に機械音痴で、こういう作業があまり好きではないので、新しい機械を手に入れるのは、多少の嬉しさよりも多大な煩わしさを感じるのです。

というわけで、ここ最近はいろいろバタバタしている、という報告でした。あまり更新頻度が下がると、ブログ自体の存続が危ういので。3月の震災から、私の生活はまだ、完全に再構築できていません。

2011年11月6日日曜日

TPPについて

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今まで、TPPに関してはよく分からなかったので、書かなかったのですが、私の意見を言っておきます。

TPPは、環太平洋戦略的経済連携協定なんていう大げさな名前が付けられていますが、GDPの規模から見るに、アメリカと日本の非関税障壁を取り払うという、事実上2国間の協定である、ということ。

これに参加すると、関税を無くすことで安い農産品が入ってきて、日本の第一次産業が壊滅してしまう可能性がある。

また、日本が誇る国民皆保険が無くなり、マイケル・ムーアの『SiCKO』のように、医療や保険がアメリカ並みの劣悪なものになる可能性がある。盲腸1回600万円とか。金持ちしか健康を保つことはできなくなるということです。

その他いろいろ、非関税障壁について国際機関に訴えられれば、たとえ日本の法律でも自国を守ることができなくなる。とにかく日本が潰れてしまう可能性がある、ということが分かりました。

で、私が思うに、日本はTPPに参加すれば良いと思います。

震災以前の日本であれば、私はTPPに反対したでしょう。この協定は明らかに内政不干渉の原則に反しています。

でも、原発災害が起こってからの日本は、法治国家ではなくなり、民主国家でもなくなり、ただ利権構造によって自滅していくだけの、亡国になっているのです。もちろん、その芽は災害以前からあったものですが、原発災害によって、この国の本質が明確に表れました。

日本の農業が潰れる? いやいや、もう潰れるより酷いことになってます。だいたい、もともと日本の農業は、既得権益が酷くて、日本人や日本企業でも参入障壁が高かったのです。健康保険が利かなくなる? 保険どころか、日本政府と東京電力は自国民を殺しても平気な顔してるじゃないですか。

先の敗戦で、日本はアメリカの作った憲法で、成長を遂げました。そのときマッカーサーは「近代文明の尺度で測れば、日本人は12歳である」と発言しました。今の日本人は何歳でしょうか。幼稚園児レベルです。

枠組みを作る力も、構造改革する力も日本には残っていません。前エントリのタイトルのように、日本人は奴隷化してしまった。これは戦後教育による愚民政策の成果です。もちろん、これは私自身にも向けた言葉です。私は暴動を自ら起こすだけのバイタリティを持っていないのですから。

残念なことに、黒船や戦争と同様、外圧でしか、日本は変われないのです。

TPPに参加して、日本がどう変わるのかは分かりません。良い方向に行くとも思えません。でも、外圧が利権構造を潰してくれる可能性があるのなら、今は参加するタイミングです。

おそらく「TPPは絶対ダメ」と言っている人は2種類いて、本当に日本のことを考えている人と、利権内部にいる人です。だから、これだけ反対論が盛り上がるのだと思います。

もちろん賛成派にも利権者はいます。親アメリカの政治家などには、見返りが用意されているのでしょう。

保守、左派、宗教、外患……、今の日本で存在感を誇示している人たちを見ると、何かの行動理由を持っている人たちしか見当たりません。特定の思想に偏らず、ただ日本が良い国であって欲しいと願う「普通の日本人」の存在感が無い。

「普通の日本人」が当たり前のことを考えて、おかしいことはおかしいと声を上げれば、この国は簡単に変われると思っています。良かれ悪しかれ、この国は法律よりも世間が勝つのです。

真っ当な「世間」を取り戻さなくてはいけません。

2011年11月4日金曜日

奴隷化する日本国民

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(要約)
電気が足りないのだから10カ月連続で電気代値上げするのもしかたないだろ。国民がみんなで負担しなきゃ、東電の苦労を。

*   *   *

(要約)
消費税10%にするからよろしく。

*   *   *

年金70歳引き上げで45歳以下は払い損、高齢世代は“年金天国”
(要約)
あ、年金はあてにするなよ。どーせお前ら70歳まで生きてないし。

*   *   *

政府、東電支援決定…1兆円超支払いへ
(要約)
東電には1兆100億円差し上げます。夏のボーナスは40万円に半減しちゃいましたけど、次の冬のボーナスは奮発してくださいね!

*   *   *

外貨融通、700億ドルに拡大=為替安定へ規模5倍に-日韓首脳合意
(要約)
韓国には5兆円差し上げます。日本側からの提案。

*   *   *

これで国民は、食べて応援! 節電節電! とか言ってるんだから、おめでたいですよね。国が放射性物質の基準を引き上げたのは、農家を守るためではなく、東電の負担を下げるため。放射能入りの食べ物を食べることは、農家を助けてるんじゃなくて、自分の健康と引き替えに、東電の負担を減らしてるだけなんです。で、そんなバカが放射性廃棄物を食べてくれるおかげで、東電の社員にボーナスが支給されるんですよ!

この嘘もすっかり忘れ去られてるよねー

2011年11月3日木曜日

3月15日都内ストロンチウム、玄海原発再開、小規模「臨界」、東京湾垂れ流し、東京がれき。

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もう、いい加減、今の段階で、原発必要とか、放射能危なくないとか言ってる人には、何を言っても無駄な気がします。

*   *   *

(引用)
東京電力福島第1原発事故後の3月15日に東京都世田谷区で採集された大気中の塵(ちり)から、1立方メートル当たり約0・01ベクレルの放射性ストロンチウム90が検出されていたことが2日、分かった。

都によると、都立産業技術研究センターが採集した塵について、日本分析センターに分析を依頼、6月21日に結果を受け取っていた。都産業労働局は「数値が極めて低く、健康に影響を与える可能性が低い」などと判断、公表はしていなかった。

共産党都議団が、ストロンチウムの測定データがあれば公表するように都に求めて明らかになった。ストロンチウムは横浜市内でもマンション屋上の堆積物から1キログラム当たり最大195ベクレルが検出されていた。

(コメント)
30 名前: 地震雷火事名無し(神奈川県)  Mail: sage 投稿日: 2011/11/03(木) 00:21:50.49  ID: 5H0rl/Ui0 
東京でストロンチウムが1立方メートルあたり0.01ベクレル入っていた
人間は1日に10000リットルぐらい空気を吸うらしい
ということは、1日で100ベクレルぐらいのストロンチウムをみんな吸った
という単純計算になるのか
多分、放射性プルームが去った後はそんなたくさん残ってなかった
かもしれないから、もっと少ないだろうけどね

*   *   *


(一部引用)
トラブルで停止していた佐賀県玄海町の九州電力玄海原発4号機の運転が、1日深夜に再開された。(略)「地元の了解は、ある意味必要ない」

(コメント)
一次締め切り:2011年11月2日 午前10:00
最終締め切り:2011年11月4日 午前9:00

*   *   *


(一部引用)
細野豪志原発事故担当相は「臨界はないと考えている。年内の(1~3号機)冷温停止状態達成はできると考えている」と述べたが、今後の状況次第では影響が出る可能性もある。

(コメント)
厳密に臨界してるかどうかは分かりませんが、キセノンが出ている以上、核分裂反応が起きていることは確実です。それで「年内の冷温停止達成できる」って、冷温臨界を成功させたら、ノーベル賞モノですよ。

つーか、燃料が溶けて、固まってるんだから、核分裂なんか起きっぱなし。未だにヨウ素が出てるのですから。

みんなもう飽きただろうと思って、ちょっとホントのこと言ってみたら、思いのほか、反応が大きかったので、あわてて取り繕った感があります。

*   *   *


(コメント)
江戸前寿司が終了? いや、寿司はもとから終了してるか。

これ千葉県のセメント業者が東京湾に垂れ流してたんですが、これに対して「県からの要請で停止」ですよ。要請ってお願いってことですから。家宅捜査も逮捕も無し。で、こいつらが作る放射性セメントで、各地に家が建てられます。

*   *   *


(コメント)
これも後々、問題になるでしょうね。

*   *   *

ジャーナリストの岩上安身さんが「答え合わせは数年後と思っていたが、甘かった」と発言。まだ詳細は明らかにされていませんが、すでに結構な健康被害が出ている、ようです。複数の当事者本人と会っている、とのこと。いずれ情報が出てくるでしょう。

2011年10月31日月曜日

映画『インサイダー』を観て

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なんというか、言いたいことを文章にする能力の無さに絶望しているので、クダクダと書きます。脳の欠陥とは一生付き合っていかなくてはいけません。

震災後のストレスから、やめていたタバコに手を出してしまったのですが、半年ぶりに再び卒煙を開始。1ヶ月ほど経ちました。

チャンピックスという禁煙補助薬と、ハビトロールというニコチンガムを個人輸入(安いので)して、やめました。

前にやめた時に、だいたい手順が分かっていたので、今回はまったく苦労はありませんでした。吸いたい欲求もまったくありません。

チャンピックスは本当は3ヶ月服用するのですが、眠気などの副作用があるので、2週間程度にしました。ハビトロールだけはなかなかやめられないですが、これは仕方が無い。もう禁煙に関しては、かなりのベテランです。

で、タバコをやめてから観ようと思っていた映画『インサイダー』をiTunes Storeでレンタルして観ました。マイケル・マン監督、1999年に公開された映画です。観たことのある人も多いと思います。

これは、アメリカのタバコ産業の不正を告発しようとするタバコ会社の元重役(ラッセル・クロウ)と、告発を報道しようとするニュース番組のプロデューサー(アル・パチーノ)の話で、多少の脚色があるものの、大部分が実話に基づいているとのことです。

キャストの演技も映像も脚本も、文句無しの完成度で、素晴らしかった。観る価値のある映画です。

国を揺るがすほどの大きな隠蔽と、それをもみ消そうとする巨大な利権が描かれていて、日本の現状と重なるものでした。国策に近い巨大産業、報道の腐敗、世論の馬鹿さ加減などなど。

この映画の中で印象に残ったのは、アル・パチーノが窮地に立たされてヤケクソになりかけたときに、その奥さんが言った言葉です。

「先を見通して行動するのよ」

なぜこの言葉が印象に残ったのか、うまく説明できませんが、おそらくは、社会で“タフ”に“真っ当”に生きるためには、先を見通して行動することが求められる、ということに感銘を受けたからだと思います。

正直であれば良い、とか、人の気持ちに立って考える、とかではなく、「先を見通して行動する」ことが重要なのです。

といっても私はアル・パチーノほど、タフに立ち回ることはできません。タフに生きられるのはショートスリーパーだけ。10時間以上も眠ることのできる私は、到底ムリです。

それにしても、この映画を観ると、日本もアメリカもたいして変わらないなあ、とも思いました。「どんなものも90%はカスである」というスタージョンの法則は、普遍の真理なのかも。だいたいスタージョンはアメリカ人だし。

ちなみに「先の見通し」ということで言えば、今回の震災での私の見通しは現実とまったく違うものでした。原発が爆発したことで、もっと大騒ぎになると思ったし、放射能に対して人々はもっと拒否反応を示すと考えていました。私は自分の感覚を、他の人たちにも当てはめて考えていたのです。(追記:ただ、物理的な状況に関しては、残念なことに、私の想定を大きく外れてはいません)

クダクダと書きましたが、まあ、先を見通すってのは難しいってことです。

(参考)
国産タバコは危険です。(1年後から?)

2011年10月28日金曜日

チェルノブイリの健康被害

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忘れてる人が多そうなので、最も基本的なことを。

今年3月に日本で原子力発電所の原子炉が4基(2号機を抜くと3基)が爆発しました。これにより、広範囲に渡って、膨大な量の放射性物質がばらまかれました。

これで何ひとつ健康被害が出ないのなら、放射能は安全だと言うことです。もし、東大の学者の言うように、1μSv/hでも安全、年間100mSvでも安全であるのなら、原発を都市部から離れた辺境に建てる理由は無いし、レントゲン室を鉛のドアで遮蔽する必要も無い。

それに、年間1mSvという厳しい被曝制限を設ける必要も無かったはずです。放射能は体に良いと言っている人までいるのですから、むしろ、積極的に放射能を環境中に出せば良いはずです。

*   *   *

明日に向かってできることというブログに、チェルノブイリ事故における健康被害の様子が時系列にまとめられていました。

チェルノブイリ事故発生から25年間の健康被害まとめ
http://koujichin.blog.fc2.com/blog-entry-7.html

原発作業員(リグビダートル)の急性障害から、妊娠異常、チェルノブイリ2世への影響まで、25年経った今でも、被害は続いています。

*   *   *

上のブログでも紹介されていたのですが、チェルノブイリへのかけはしという活動のブログに、チェルノブイリでの健康被害の症例が挙げられていました。ガンや白血病の他にも、ありとあらゆる健康被害が出ています。

チェルノブイリ症候群
http://www.kakehashi.or.jp/?p=4475

(一部引用)

1)頭:頭痛、めまい、ぼうっとする、考えがまとまらない、ハイになる、うつになる、計算ができなくなる、多動様、二世においては少し知性に異常がでる、ノイローゼ、てんかん

2)粘膜:目、鼻、口、喉、声帯、性器関連の炎症が繰り返される。目は子供にも白内障がのちのち増える、声帯が痛んで声がでなくなる。くりかえしおよび多発する口内炎。鼻:線量の高い低いにかかわらず、子供大人にかかわらず出る鼻血、あるいは異常な色の鼻水。歯茎からの出血。虫歯の悪化。

3)肺:咳、色のついたタンが止まらない。カラ咳。風邪と違う。あるいは繰り返す風邪。風邪が治らず気管支炎、肺炎と繰り返して入退院するようになる。喘息になる。子供は特に肺炎にかかりやすくなる。

4)胃腸:下痢あるいは軟便が長期にわたり続く。胃の上部がしまった感じで食べ物が入って行かない、食欲が無い、吐き気、嘔吐、揚げ物がむかつく、量が食べられなくなる。胃がいたくなる。

5)疲労感:突然襲ってくる、身体がだるいことが続く、眠くて仕方がない、立ってられない、子供の場合はゴロゴロしている。今まで感じたことのないだるさ。→原爆ぶらぶら病にとてもよく似ている

6)脱毛:徐々に抜ける場合もある

7)腎臓:夜中に腰の上あたり、腎臓のあたりが激痛が走るようになる。押すと少し楽になるが、ときどき起こる。腎臓炎、膀胱炎など。おねしょ。

8)耳:中耳炎を繰り返すようになる

9)皮膚:アレルギー症状の悪化、手の皮が向ける、傷が治りにくい、ヘルペス。皮膚が弱くなる。

10)心臓:大人も子供も心臓が痛くなる、病院に行って心電図をとってもらうが異常がでない。夜中に踏まれたように胸が痛くなる。血圧異常が大人にも子供にも起こる。息が切れるようになる。パタンと倒れる。老若にかかわらず突然死。

11)関節痛、あるいは骨の痛み、骨の異常

12)生理不順、出血異常。女性器に関するトラブル。乳がんなどの増加

13)甲状腺の異常、腫れ

14)リンパ節の腫れ、特に首や脇の下

15)その他:発熱など、神経反応の異常、ホルモンの異常、内分びつの異常、

16)出産の異常、分娩の異常、出生率と死亡率の逆転(汚染地域)

*   *   *

4月中旬に、菅首相はチェルノブイリの被害者が50人程度だと発表しました。これを信じられる人は何人いるのでしょうか。

チェルノブイリの被害者は50人足らず?
http://mononomikata-kerogg.blogspot.com/2011/04/50.html

2011年10月26日水曜日

内部被曝測定、現在のベクレル数だけ見てもしょうがないんじゃないの?

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小中学生の体内から少量のセシウム 福島・南相馬で検出
http://www.asahi.com/national/update/1024/TKY201110240656.html

福島県南相馬市の市立総合病院は、9月下旬から検査した市内の小中学生の半数から少量の放射性セシウム137が検出されたことを明らかにした。事故直後に呼吸で取り込んだものか、事故後に飲食物を通じて取り続けたものか不明のため、病院の責任者は「定期的に調べて健康管理につなげたい」と話している。

小中学生527人を最新の内部被曝(ひばく)測定装置で調べたところ、199人から体重1キロあたり10ベクレル未満、65人から同10~20ベクレル未満、3人から同20~30ベクレル未満、1人から同30~35ベクレル未満のセシウム137を検出した。

セシウム137が半分になるまでは約30年かかるが、体からは便などとともに排出されるため、大人で100日程度、新陳代謝が高い小学校低学年生で30日程度で半分が出ていく

*   *   *

この子たちが一番多く被曝したのは、3月です。

被曝した当時から、放射性物質が体から排出されて、さらに排出されて、どんどん無くなっていって、で、上の数字ということです。

上の記事には「小学校低学年生で30日程度で半分が出ていく」とあります。ということは、6ヶ月後には、0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.015625に減少しているということか?

そうなると、食べ物からの被曝もあるので全部とは言いませんが、大半が事故直後に取り込んだものだとしたら、今、計測された数字は、元の量の2%未満ということになります。2%で計算すると元の量は50倍。

つまり、10Bq/kgの子は、500Bq/kg、35Bq/kgの子は1750Bq/kgのセシウム137を体内に入れていたという計算になる。

しかもこの数字はセシウム137のみの数字です。恐ろしいヨウ素131なんて、もう全部、放射線を出し切っていて体内には残っていません。これは計測する方法が無い。

今回の福島原発由来の放射能核種の割合は、次のように推定されています。セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239の順に、100:100:50:0.5。

つまり、セシウム137と同量のセシウム134、半分のストロンチウム90、そして5%のプルトニウム239を体に取り込んでしまっている恐れがあるということです。

計測で10Bq/kgが出た子で計算すると、

セシウム134    →500Bq/kg
セシウム137    →500Bq/kg
ストロンチウム90 →250Bq/kg
プルトニウム239  →25Bq/kg
ヨウ素131     →不明

この数字について、政府付きの放射線防護の専門家は、どう考えているのか。もしかして今の数字だけ記録して、推測される元数字は「無い」ことにしようとしてるんじゃないのか?

あくまで素人の計算なので、間違っている点があればご指摘ください。

ドイツのテレビ放送に見る、南相馬の日常とブラックなニュース

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福島原発から20kmの南相馬に生きる人たちの日常。
内容についてはしんどくなるのでノーコメント。

あと、ドイツはブラックジョークな番組も作っています。


こちらは4月1日に放送とのこと。早い!
笑いとして言っていることが、ことごとく真っ当であるのが泣ける。

2011年10月22日土曜日

魚から放射能、すべての食品にベクレル表示を!

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NGOのグリーンピースが、大手スーパーマーケットに流通している魚の放射能検査を行いました。

*   *   *

食品放射能調査 第1回目:秋のお魚調査
http://www.greenpeace.org/japan/ja/earthquake/monitoring/fss1/

(一部引用)

大手スーパー5社で調査を行ったところ、暫定規制値は超えないものの、放射能汚染された商品が広く販売されていたことを確認しました。

放射能測定室 シルベク 食品放射能調査
第1回目:秋のお魚調査
(スーパーマーケットで売られている魚介類の放射線値検査)

調査結果まとめ

一般に販売されている魚介類に放射能汚染された商品が幅広く混入していることを確認。
(全60サンプル中34サンプルから放射性物質を検出)

商品の外見や表示(ラベルなど)からは汚染度合いを見分けることができず、消費者が知らないうちに汚染された魚介類を口にしている可能性が高い。

暫定規制値を超える魚介類は今回の調査では検出なし。

汚染度合いが最も高かったのはユニーで購入したワカサギ(茨城県産)で88Bq/kg。
特定のスーパーではなく、調査対象の全てのスーパーから、汚染された魚介類商品が検出された(サンプル数は各社公平に12個ずつ購入)。

ブリ(岩手産)、カツオ(宮城産)、マイワシ(千葉産)など季節の魚で広く流通されているものから汚染が確認された。

ただしサンマやサケ(秋鮭)からは汚染が確認されず、海藻の商品からも検出がなかった(サンプルは季節の魚を中心に購入)。

今回の調査で明らかになった魚介類の放射能汚染は、東京電力福島第一原子力発電所の事故に依るものです。

また流通規制の強化や食品安全の保障は、本来であれば企業ではなく政府が早急に行うべきことです。

グリーンピースは政府に対し迅速かつ適切な対応を要請していますが、依然として東京電力による情報開示は未だ満足に進まず、政府の対応もきわめて遅いままです。

そうしているうちにも大量の魚介類が広く流通され、私たち消費者の口に入ってしまっています。

この現状で、魚介類消費における安心確保に最も敏感に動き出せるのは、流通経路の中で消費者に一番近い位置にある大手スーパーマーケットです。

*   *   *

詳細な結果はリンク先で確認してください。

全60サンプル中34サンプルから放射性物質を検出したという結果。暫定基準値を超えるものは無く、最大値は茨城産ワカサギの88Bq/kgだったということです。

この値が、今後、どの程度の影響を及ぼすのかは、分かりません。

チェルノブイリ周辺では、野生のキノコや動物を、検査無しに摂取している人が多かったようです。それに比べれば、サンプル調査の上で流通している日本の食環境はまだマシと言えます。(逆に言うと、東北・関東の流通に乗っていないキノコや動物は口にしちゃ駄目、絶対。ということです)

ただ、確率的影響というのは、集団の中に一定数現れるものなので、放射性物質を摂取した人の中で運の悪い人は、なんらかの健康被害に見舞われます。

グリーンピースは大手スーパーに対して、

・暫定規制値よりも厳しい独自の流通基準の策定
・自主測定の実施
・漁獲海域及びベクレル数値の消費者への公表

を呼びかけています。

半年経ってもまったく動こうとしない国なんかをアテにしてもしょうがない。市場原理の働く、民間のチカラでなんとかしないといけないのです。

私は、スーパー、魚介だけでなく、外食産業、加工食品を含むすべての食品に対して、ベクレル表示がされるべきだと考えています。

グリーンピース「お魚ツイートプロジェクト」
http://www.greenpeace.org/japan/sakana/
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熊本、宮崎、鹿児島、福岡市、汚染ガレキを拒否

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震災がれき 九州3県受け入れゼロ
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/269605

(一部引用)
東日本大震災の被災地のがれきなど災害廃棄物の受け入れについて、九州7県では熊本、宮崎、鹿児島の3県が環境省に対し、受け入れを検討する市町村や一部事務組合はないと回答したことが21日分かった。

福岡市が震災がれき拒否回答 県に「安全性保証できず」
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/269248

(一部引用)
福岡市16 件は19日、東日本大震災の被災地で発生したがれき16 件の受け入れについて「市内に放射性物質を処理できる設備がなく、自然環境への影響などを考えると安全性が保証できない」として、拒否することを福岡県に回答した。県は21日、同市の回答を環境省に伝える。

*   *   *

熊本、宮崎、鹿児島、そして福岡市の英断に拍手。

福岡市長の髙島宗一郎さんについては、よく知らないですが、とにかく30代後半ととても若い。若さだけで良しとは言えませんが、少なくとも、老い先短い利権まみれの老害よりは、今後の日本について考えているはずです。

だいたい、放射性物質を処理する設備なんてものは、全国の廃棄物処理施設にあるはずがない。というか、福1周辺にこそ、早急に作らなければいけないものです。

東北が汚されてしまった今、九州と北海道は、日本の食環境の命綱になります。この土地を守らなければ、この国は終了するでしょう。

そして! 汚染されていない土地に住む人は、自治体にはっきりと「ガレキを入れるな」と伝えましょう。電話でもメールでもFAXでも。自治体は国よりも市民の声を聞いてくれます。

2011年10月20日木曜日

産地偽装の現場5

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拾いものです。週刊誌の記事かな?

キャプション「福島県内の大型ホームセンターでは、栃木県の農協の検印が押された空き袋が堂々と売られている」

よく見ると、22年度と表記されていますね。というか、検印まで偽装されたら、手も足も出ない。とても悪質だと思います。まさか、九州産の袋は無いよね!?

こんなに堂々と売られているということは、店のスタッフにも客にも文句を言う人がいないということ? この売場に通りかかった客は、どう思っているんでしょう。

「フーヒョー被害があるから、ちょっとぐらいの偽装は仕方ない」とか言いそうで怖い。彼らは、この袋に入った米をスーパーで見かけたら、買うんですかね?

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2011年10月17日月曜日

脱力しつつ、ニュースいくつか

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ブログの更新が少なくなってきた今日この頃。いろいろ忙しいこともあるのですが、どうも原発関連のことを考えるのがダルい。最近、福岡とは言え、ちゃんと確かめずに定食とか食べちゃってるし。気分は北斗の拳のゲイラ様です。

「あきらめた人から死んでいった」とは、チェルノブイリに伝わる格言です。

*   *   *

世田谷の2.7μSv/hは、家屋の床下から怪しげなビンが取り出されて、一件落着のようですね。でも、それに続いて、世田谷レベル、もしくはそれ以上の高線量があちこちで検出されているのですが、こちらはさっぱり大手メディアは取り上げません。世田谷はあれだけ騒いだのに不思議ですねー(棒)。

(要約)
葛飾区の56カ所で1μSv/h以上、そのうち8カ所から3μSv/h超え。

そして、横浜の方でストロンチウムが検出されたとのこと。これはかなり宜しくないニュースですね。

(要約)
マンション屋上の堆積(たいせき)物から、ストロンチウムが195ベクレル検出。

東京・足立区の小学校、高い放射線量を検出
(要約)
足立区の小学校で、毎時3・99マイクロ・シーベルトの放射線量を検出。

どれも、とんでもないニュースなのに、その大変さがいまいち感じられないのが正直なところ。世田谷のガス抜き効果もあって、体に力が入りません。こうやってインパクトを操作することで、国民を懐柔する手練れには舌を巻きます。伊達に広告を牛耳ってきたわけじゃないね。

*   *   *

(要約)
ウラジーミル・バベンコ氏「37ベクレルでも子どもに与えるには高すぎる。ゼロに近づけるべきだ」と指摘した。

このニュースはNHKの「あさいち」も取り上げたようですが、内容は酷かったみたいです。

*   *   *

で、ワン・モア・シング。

(要約)
炉心が1基でも再び損傷する確率は、5000年に1回程度と、東電が試算。

事故後、政府や学者が言っていたことを思い出します。
「炉心溶融は“絶対に”起こらない」

*   *   *

そりゃ、脱力もしますよね。
明日は東京に1泊予定。

2011年10月16日日曜日

原発30km圏のルポルタージュ

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「薔薇、または陽だまりの猫」というブログに、朝日新聞で連載されているルポルタージュ記事の文字起こしがありました。前田基行さんという記者が書いているもので、現在も連載は続いています。数ヶ月の長期連載になるようです。下のブログでは、その第一シリーズ「防護服の男」を読むことができます。

原発が爆発した日から、30km圏内にいた人が感じたことや、情報の無い中での行動などが、生々しく描かれています。そのとき、政府が何をして、何をしなかったのか。枝野官房長官の発言、SPEEDIの隠蔽、福島県知事のしたこと。

これらは遠い国の話ではありません。未だ何も解決していないのです。

薔薇、または陽だまりの猫
〈プロメテウスの罠〉防護服の男(1)~(12)

2011年10月13日木曜日

世田谷は原発事故と関係なく3μSv/hオーバー!?

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民家の床下のびんが原因=東京都世田谷区の高放射線量
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111013-00001038-yom-soci

東京都世田谷区の区道で高い放射線量が検出された問題で、同区は13日、隣接する民家の床下にあるびんが原因とみられると発表した。原発事故との関係はほぼないという。

*   *   *

再計測で3μSv/hオーバーを記録した世田谷区の歩道ですが、
原発事故と関係なしに、民家の床下に高濃度の放射性物質が隠されていたとは!
これは思いつきませんでした。

つーか、こんなことあり得るのか? テロリストの隠れ家とか?
いったいビンに何が入っていたのか?

あと「ほぼ」っていうのが意味不明です。

*   *   *

となると、これらの記事も、原発とはほぼ関係ないのでしょうか?
つーか「比較的高い」とかおっしゃってますけど、0.6μSv/hで放射線管理区域ですからね! 何度も言ってますが!

東京・北区 比較的高い放射線量
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111013/k10013242451000.html
1.01μSv/h

千葉・船橋 比較的高い放射線量
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111013/k10013243041000.html
1.55μSv/h

軽井沢 比較的高い放射線量
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111013/k10013223331000.html
1.7μSv/h

続報を待ちたい。

2011年10月12日水曜日

マイクロホットスポットに注意

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世田谷区の道路で高い放射線量
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111012/t10013213371000.html

(一部引用)

今月初め、東京・世田谷区の区道で1時間当たり最大で2.7マイクロシーベルトという高い放射線量が検出され、世田谷区は、この場所に立ち入らないよう呼びかけるとともに今後の除染を検討しています。

高い放射線量が検出されたのは、世田谷区弦巻の区道の歩道部分です。世田谷区によりますと、今月3日、区民から「放射線量が高い場所がある」という情報が寄せられたため、区が測定したところ、1時間当たり最大でおよそ2.8マイクロシーベルトと周辺に比べて高い放射線が検出されたということです。このため高圧の洗浄器を使って歩道部分の洗浄を行いましたが、放射線量はあまり下がらず、1時間当たり最大で2.707マイクロシーベルトが検出されたということです。原因について世田谷区が専門家に聞いたところ、問題の場所は雨水が集まって放射線量が高くなったことが考えられるということです。

*   *   *

2.7μSv/hというのは、びっくりするほど高い数字ですが、ちょっとだけ良かったのは、高圧洗浄機でも放射線量が下がらなかったということ。つまり、放射性物質はコンクリなどに沈着し、固定されているのではないかと考えられます。(追記:未確認ですが、地上5cmよりも地上1mの方が高い数値が出たとのこと。ということは、付近の樹木などが汚染されている可能性もあります)

もし、高圧洗浄機をかけて放射線量が下がるとなれば、放射性物質が塵芥として存在していることになり、余計に危険だと考えられます。汚染された歩道部分を取り除けば、放射線量は下がるはずです。もちろんその廃棄物は福島第一原発の敷地に戻せば良い。

以前、巣鴨の道路脇の砂塵などでもかなり高い線量が検出されたことがあります。こうしたマイクロホットスポットは、どれだけの数かは分かりませんが、各地に存在していると思います。

今回、この世田谷のマイクロホットスポットが判明したのは区民からの情報があったからということです。放射線測定器を持っている人で、もし高線量の場所を見つけたら、役所に通報しましょう。役所が動かなければ、ネットで呼びかけるなり、フリージャーナリストに訴えるなりしましょう。

追記 2011/10/12 22:40

横浜でも約1μSv/hのマイクロホットスポットが発見されました。災害から7ヶ月経ち、首都圏の航空機モニタリングの公表後に、こうしたニュースが出始めたというのが、怪しいですね。資産を売り抜けたか、もっと悪いニュースがあるのか……?

基準超えの放射線量を検出、横浜市南区の市立小学校で/神奈川
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1110120026/

*   *   *

ところで、少し前に、ガイガーカウンタをもう1台購入しました。RADEXが湿気で0.00になるという記事を以前書きましたが、湿気なんて関係なく、0.00を表示する頻度が高くなってしまったのです。

正確な数値はRadiを参考にすれば良いのですが、これはアラーム機能が無いので、ポケットに入れたまま、知らずに上のようなマイクロホットスポットに入っても気付けないのです。


なので、アラーム機能の付いたものを持っておこうと思い、SOEKSというモデルを選びました。これはRD1503と同タイプのガイガー管を搭載しています。精度はRDと同じようなもので、0.2μSv/h以下は、不安定でまったくアテになりません。でも線量が高くなるにつれて正確な数値に近づくはずです。アラーム代わりに持っておくにはちょうど良いかと。

そして安物なので、特性を知った上で使わないといけません。誤表示も多く、一定の割合で音が鳴ってしまうバグがあります。最初は焦りました。電池の減りも早いので、私はエネループで使っています。

2ちゃんねるの緊急自然災害板にSOEKSスレッドがあるので、もし買う人は参考にしてみてください。

【ガイガーカウンター】SOEKS★9
http://hato.2ch.net/test/read.cgi/lifeline/1317884114/l50

私が買ったショップは下のリンクです。同じSOEKSでもバージョンがありまして、下の店では最新バージョンの「1.CL」を13800円(送料1500円)で買えます。今のところ、ここが一番安かったです。

2011年10月9日日曜日

科学者と似非科学者を見極める

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知ってる人も多いと思いますが、ちょっと科学の歴史について。

アルキメデス、コペルニクス、ガリレイ、ファラデー、ニュートンなど、人類の歴史には偉大な科学者がたくさんいます。でも実は、科学という概念が成立したのは、20世紀に入ってからなのです。

古代ギリシアの頃から17世紀頃まで、いわゆる科学的な研究は、すべて哲学の範疇とされてきました。およそ知的な営みは、すべてフィロソフィア、つまり哲学ないし芸術であったのです。

やがて17世紀頃から、より精密性を増した実験手法が用いられるようになり、18~19世紀頃になると、やっと現代の意味での「科学」という言葉が使われ始めました。でも、何が科学で何が科学でないか、という線引きは曖昧なままでした。

そして1934年、カール・ポパーという哲学者が『科学的発見の論理』という書を発表します。この本が、科学と非科学の違いを明確にしたのです。人類史から見れば、ついこないだの出来事です。

この書で、ポパーが提唱したのは「反証可能性」です。

これはWikiによると「検証されようとしている仮説が実験や観察によって反証される可能性があることを意味する」とされています。また平易な意味では「どのような手段によっても間違っている事を示す方法が無い仮説は科学ではない」(科学が覆されるのは科学のみ)と説明される、とあります。

つまり、すべての科学的理論は仮説であり、常に、将来的に反証される可能性を持つ、ということです。

実際、長らく科学の基礎となってきたニュートンの万有引力はアインシュタインの相対性理論によって覆され、さらに現在では、量子力学の登場によって統一場理論が予想されています。このように、次々と仮説が塗り替えられているのです。

*   *   *

この反証可能性が、万能ということではありません。現在も「科学の定義」に関して、さまざまな議論が交わされているようです。でも私は、この科学史に残るテーゼは、我々にとって非常に有用であると思っています。この「反証可能性」に対する態度を見れば、本物の科学者と偽物の科学者を見極めることができるからです。

原発事故が起こった世界では、この反証可能性を前提にして、識者と呼ばれる人たちの発言を見なくてはいけないのです。

そうやって世の中を見回してみると、いかに科学的でない識者の多いことか! ということが分かります。

別に例を挙げたくもないのですが、どこかの似非科学者が「ニコニコしていれば放射能の影響は出ない」とか言ってましたよね? 原発事故以来、こんな感じのオカルティックな自称科学者がぞろぞろと出てきました。

オカルト的な発言だけが非科学的ということでもありません。データが出揃っていないなかで「断言」すること自体が、典型的な非科学態度です。科学理論が仮説であるという基礎を忘れ、科学的慎重さのカケラもないような発言がそこかしこに見られます。

私がたびたび武田教授の言を取り上げているのは、武田氏が「科学」を意識した姿勢でいるからです。武田教授のブログを読んでみて下さい。必ず、考えの基となった前提を挙げて、結論を述べています。また「推論である」ことや「便宜的に考えた上で」などの注記事項も必ず付け加えられています。

大きな展開をするべき時・・・10人の子供と科学的な考え方
http://takedanet.com/2011/10/10_c462.html

(一部引用)
「何ミリまで大丈夫だ」というのは現在の状態で科学が言うことではありません.科学は「判らないときには判らないという」ということです。また科学技術が原因して被害を出しそうな時には、それを極力、小さくするのに努力しなければなりません。政府は現実を見て科学者や医師に反することをするかも知れませんが、それを予想して科学者や医師事態が被害を増大させるのは科学ではありません。

児玉教授も同様です。児玉氏は、この動画でヨウ素131と甲状腺ガンの因果関係を統計学的に証明することの困難を説いています(動画9:30あたりから)。

こうした言葉がなぜ心を打つのか。そこに科学への誠実さがあるからです。

といっても、彼らが言っている細かな数値や地域についてなどは、やはり検証される必要があると思いますし、また彼らの語ることすべてが正しいとも思っていません。ですが、少なくとも、彼らの言葉は耳を傾ける価値があると思っています。

予測や計算は誰だって間違えることがあるでしょう。でも、言葉や行動には科学への誠実さが正直に現れるのです。

「誰が科学者で誰が科学者でないか」
どのデータが正しいのかを考える前に、これを見るべきなのです。

*   *   *

誤解無きよう書きますが、私は、科学至上主義者ではありません。科学的に解明できないことは、世の中にたくさんあると思っていますし、東洋的な思想にも多分に共感するところがあり、むしろ、科学よりもそっちの方に興味があります。

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