2012年12月25日火曜日

原発推進派に訊きたい、たった一つの質問

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
あー忙しい忙しい。

自民党が勝ったこともあってか、最近、ネット上で、原発推進派の声が大きくなっているように感じます。でも「なぜこれからも原発が必要なのか」ということを納得させてくれる言説が見当たりません。感じられるのは「原発は必要というのが大人の意見(キリッ」みたいな空気です。まあなかには原子力村が雇った人たちもいるんだろうけど。

確かに反原発の人たちの方にもうさん臭さはあります。私もあまり賛同できない人たちがたくさんいます。だからといって反原発の理念自体が間違えてるということにはなりません。

推進派の人に聞きたいのは次の1点です。

●「使用済み核燃料」の問題についてどう考えていますか?

原発が必要と言うなら、使用済み核燃料の問題についての知識ももちろん持っているはず。もし知らないで原発を語ってるなら、迷惑極まりない。このブログの過去ログを読むなりググるなりしてください。忙しいのでリンクを張る時間はありません。

使用済み核燃料がもうすでに全国の原発に満タンに貯まってしまっていて、六カ所ムラも処理といいながら放射能ばらまいて、フィンランドでは10万年間、埋めておくなんてバカげたことをやろうとしてて。

原発利権の中にいる人が推進したいのは、理解できますが、その外にいる人が原発を必要だと思い込んでいるのはまったく理解できません。もっと勉強してから発言して欲しい。

原発がダメだという理由は、それこそ数十、数百もありますが、ただひとつ、使用済み核燃料の問題を知るだけで、原発というテクノロジーが破綻していることが分かります。

いずれ放射能を無害化する技術が発明される、と言われ続けて早半世紀以上経ちましたが、まったくメドが立っていません。アインシュタインも「原子力はやめとけ」とアドバイスしています。

ガラス固化案なんてただの時間稼ぎに過ぎませんし、斜陽している原子力学には、有能な人材は集まっていません。子供発電所とはよくいったもの。未来の命を削って発電しているんです。

だいたい40年も50年も経った機械を使い続けなければいけないこと自体がおかしい。始めに建てたときは、30年と決まっていたのに、それを40年、50年と伸ばし伸ばしにして、老朽化を放ったらかしにしてるんです。姉歯マンション並みの杜撰さです。それが放射能の詰まった原発なんですよ?

そんなボロっちい発電施設は、最新式のガスコンパインド火力発電と比べて、発電効率、安全性、すべてにおいて勝負になりません。都会の近くに置けないから(まあ、この時点でおかしい)、送電の効率もがた落ちになります。そしてなにより、すんなり止めることすらできない。一旦暴れ出したら、人間の手が付けられないシロモノなんです。こうなったら、機械というより、ナウシカの巨神兵みたいな怪物に近い。

廃炉するためには数兆円かかり、過酷事故を起こせばその数倍、数十倍かかります。それでも、発電効率が高いなんて言えますか? 原発を止めると電気代が高くなるというのを信じますか? で、さんざんバカ高い電気料金を取っておいて、廃炉にかかるカネは税金でまかなうとか、おかしいにも程があるでしょう?

*  *  *

で、もう忘れたという人もいるかと思うので付け加えますが、その当の原発が去年、4基も爆発しましたよね?


そのおかげで、原発から数十キロの国土がダメになってしまいました。そして数十万人が今もなお、自分の家に帰れずに生活しています。もう二度と自宅に帰れない人もたくさんいます。そして「ただちに影響が無い」の「ただちに」期間も過ぎようとしています。

この現実を見て、まだ、原発は要ると思いますか?

2012年12月18日火曜日

政党ではなく、政策に投票したい

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

大方の予想通り、自民が圧勝しましたね。

今回の選挙はどう考えても、原発・エネルギー政策が争点になるべきだったのに、なぜか日本の国民は原発に興味を失ったようでした。つい昨年、原発が4基も爆発したばかりなのにね!

私は、自民が勝つのだろうと思いつつ、反原発を掲げた党に投票しました。電力会社と強力に癒着し、原発を作り続けてきた自民が与党に返り咲くことは、残念至極ですが、現実的に見ると、自民以外に政権を運営できる政党が無かったのも事実でしょう。

ですが、本当の意味での民主主義を実現するためには、人や政党ではなく、政策に投票できる仕組みを作るべきなのではないか、と思っています。

これは、いわゆる直接民主制ということになりますが、決して荒唐無稽なものではありません。インターネットの発達によって知識や知性が特権階級だけのものではなくなった時代だからこそ、直接民主制の実現可能性が出てきているのです。

その先駆けとしては、ハンガリーのインターネット民主党が知られています。

ただし、直接民主制を実現するためには「すべての国民が情報に対するリテラシーを自覚し、自分のアタマで考える力を持っていること」が必要です。残念ながら、現在の日本の衆愚では、成すべくも無いでしょう。

今の若い世代が、大人たちの愚かな振る舞いを見て、反面教師にしてくれれば良いのですが……。

(関連エントリ)
日本に国民主権を取り戻すインターネット政党を

2012年12月15日土曜日

放射性物質に「問題の無い量」なんてない

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
664 名前: 地震雷火事名無し(大阪府)  Mail: sage 投稿日: 2012/12/02(日) 11:38:10.41  ID: raRo5CD60 

放射性物質に「問題の無い量」なんてないよ。
積算だから。

現代の奴隷制度

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
あなたは気がつかないうちに、衆愚政策で奴隷にされている
http://www.bllackz.com/2012/12/blog-post_13.html#more

*  *  *

奴隷は自分が奴隷だと気付かないのだ、と。

2012年12月12日水曜日

0.5μSv/hで廃校を決断した那須町の学校

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
那須の中高一貫校「無念」 在校生卒業後 廃校へ

(一部引用)
東京電力福島第一原発事故の影響で、東京都多摩市に全校避難している全寮制の中高一貫男子校「那須高原海城中学・高校」(栃木県那須町)が今後、生徒を募集しないことを決めた。校舎の周辺は放射線量が比較的高く、生徒を集めるのが難しいという。在校生の卒業を見届けて廃校になる。(石井紀代美)

校舎は、国が汚染状況の重点調査地域に指定する那須町の農村地帯にある。福島第一からは百キロ弱。正門から校舎を見ると、柱や壁に亀裂が入るなど、東日本大震災の爪痕はいまだに生々しい。

先月下旬、正門前の公道でNPOに放射線量を計測してもらったところ、地上一メートルで重点調査の基準値の毎時〇・二三マイクロシーベルトを上回る〇・五マイクロシーベルト台。地表の芝生上では〇・七~〇・八マイクロシーベルトになった

*  *  *

これ、福島じゃなくて、栃木県那須町の学校の話です。

このブログで何度も言ってるように0.6μSv/hを超える土地は、放射線管理区域に指定されなければいけません。すごく悲しい決断ですが、この学校がしたことは、法的に見ても予防原則の観点からも正しい。もともと生徒数が少ないことも理由みたいですけれど。

ところが、福島を中心に、0.6どころか、1μSv/h、はてや数μSv/hを超える土地にも、平然と人が住み、生活しているのが現状です。地表を測ったら、いったいどれだけの数値が出るのか。

間違ってはいけないのは、こんな廃校なんていう理不尽なことをしないといけない原因は、これまで原発を進めてきた政府や官僚、東電にあるということです。忘れたふりをするのではなく、怒りはちゃんと正統に向けなければいけない。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...