2012年4月23日月曜日

100ベクレルのダブルスタンダード

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ちょっと忙しいので、コメント無しで。
以下、2つの記事を読んでどう思いますか?

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食品の放射能検査「独自基準やめて」農水省が通知

(引用)
食品の放射性物質検査をめぐって、農林水産省は20日、スーパーや食品メーカー、外食産業などの業界団体(270団体)に対し、国が設けた放射性物質の基準を守るよう求める通知を出した。国よりも厳しい独自基準を設けて自主検査を実施し、「『放射性物質不検出』の食品しか売りません」などとする動きに歯止めをかけるのが狙いという。

国は4月から、それまでの暫定基準を改め、新基準(一般食品の放射性セシウムは1キロあたり100ベクレル、牛乳と乳児用食品は50ベクレル、飲料水10ベクレル)を施行した。

通知は同省食料産業局長名で出され、民間に広がる自主検査に対する注意喚起の形をとっている。通知は、この新基準が国際的な指標と比べても、さらに厳しい設定であることを強調。「過剰な規制と消費段階での混乱を避けるため、自主検査においても食品衛生法の基準値に基づいて判断するよう周知をお願いします」と記している。

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「100ベクレル以下」でも厳重管理

(一部引用)
東京電力は19日、柏崎刈羽原発内で出た低レベル放射性廃棄物の管理方法を公開した。同原発では再利用が認められている1キロあたりの放射性セシウムが100ベクレル以下のゴミもドラム缶に入れて厳重に管理し、搬出後もコンクリートや土で外に漏れ出さないようにしている。長岡や新潟など県内5市は同100ベクレル以下の震災がれきを受け入れる考えだが、その焼却灰をどう管理するのか、より分かりやすい住民への説明が求められそうだ。

(中略)
同法で再利用してもよいとされている同100ベクレル以下のゴミも扱いは同じ。東電の担当者は「柏崎刈羽原発では、100ベクレル以下でも原発内で汚染されたゴミはすべて低レベル放射性廃棄物として厳格に管理することになっている」と話す。

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1点だけ。
全国に拡散してるガレキの基準は8000ベクレル/kgです。

2012年4月20日金曜日

あーイライラする

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なんでしょうね。

普段は、正常さを保つために、無意識に怒りを抑えて生活している。
で、何かをきっかけに突然、すごい腹が立ってくる。
このイライラループはいつまで続くのか。

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セシウム濃度、最大2割高く修正 2012年 04月 16日
http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJP2012041601002573

(引用)
文部科学省は16日、昨年3月から8月にかけて公表した東京電力福島第1原発周辺の海水や海底の土に含まれる放射性セシウム濃度の一部データについて、実際よりも数%から最大で20%程度低く算出していたとして、修正した数値を公表した。修正したのはセシウム134の濃度。セシウム134は同時に複数の放射線を出すため、その影響を考慮して算出する必要があるが、分析に時間がかかるため当時は考慮していなかった。▽ロイター 

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こんな偽装、犯罪は何十回目?
毎回、低く見積もってるくせに、うっかりミス?
どれだけ嘘を重ねても、責任を取る人間は一人もいない。

こんな修正データの数字もアテにならない。
ホントの数字が出てくるのは数年、数十年後でしょう。

何が腹立つって、これだけ情報が出てるのに、
まだ政府、官僚の言うことを信じてる人に腹が立つのです。

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とある知的な笑いをウリにしている芸人が、原発は推進、放射能は安全とテレビで発言していて、どうも、その理由が「今まで原発に反対してこなかったから、今さら転向するのは主義に反する」というものらしい、というエピソードをどこかで読みました。

もしそのクソみたいな主義が事実であるなら、そんな、くだらない「こだわり」や「かたくなさ」こそ、私の最も嫌うところなのです。結構多いよそんな人。

人は年を取るにつれて、脳みそが固まっていきます。これを防ぐのは極めて難しい。だから、我々にできることは「自分の脳みそが固まっていく」ことを自覚することだけである、と思っています。

2012年4月19日木曜日

ただちに、の意味

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ちょっと古い話になりますが、未だに知らない人が多そうなので、おさらいしておきます。

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枝野氏「『直ちに』は7回しか言ってない」に非難殺到 

(一部引用)
わたくしは3月11日からの最初の二週間で、39回の記者会見を行っておりますが、そのうち「ただちに人体、健康に害が無い」ということを申し上げたのは全部で7回でございます。そのうちの5回は食べ物、飲み物の話でございまして、一般論としてただちに影響がないと申し上げたのではなくて、放射性物質が検出された牛乳が1年間飲み続ければ健康に被害を与えると定められた基準値がありまして、万が一そういったものを一度か二度摂取しても、ただちに問題ないとくり返し申し上げたものです」

*   *   *

枝野氏の国会での答弁です。弁護士特有のこんがらがった言い回しで、何回読んでも意味が入ってきませんが、まあ、要するに「暫定基準値を超えた食品は一度か二度ぐらいなら、摂取してもただちに問題ない、と申し上げた」と。言い換えると「3回以上食べたらただちに影響あるかもね」と言っていたわけです。枝野氏は。

そして重要なのは「ただちに」が指すのは急性障害であるということ。枝野氏は晩発性障害については、まったく何も触れていないのです。用意周到。何年、何十年か後に起こる裁判を見越して、彼は発言しているのです。国民の健康なんて二の次で。

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原発事故から1年以上経過した今でも、改訂前の暫定基準値を超えるものや、現在の基準値超えの食品が出ています。

(参考)
セシウム検出でニュース検索

と、恐い感じで書きましたが、実のところ、食品への汚染は原発爆発直後に感じていた危惧よりは、だいぶマシに済んだという印象を持っています。

セシウム以外の核種、ストロンチウムやプルトニウムなども含めて、行政が測定をもっとちゃんとやるようになったら、食の安全を取り戻せるかもしれません。

現状では、キノコ類と海産物に特に注意する必要があると思います。

2012年4月16日月曜日

どうしてセシウムを食べてはいけないのか。

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先日、紹介したチダイさん。

いつもお馬鹿な下ネタを前フリに、食材のセシウム検査を行ってくれている人ですが、放射性セシウムを摂取することの危険性を非常に分かりやすく解説してくれています。

このブログを見ている人にとっては、すでに知っていることも多いと思いますが、最近ちょっと気が緩んできた、という人にもお勧めです。

それにしても、こんな風に分かりやすく書けるのは才能ですね。

チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~
どうしてセシウムを食べてはいけないのか。
http://ameblo.jp/c-dai/entry-11222808303.html

というか、チダイさんLB2045という測定器を使っているとあったので、こんなに高価な機械を買って凄いなあ、と思っていたら、放射能測定器レンタルスペースのベクミルを利用されているみたいです。いやはや、立派。

2012年4月13日金曜日

放射能を積極的に摂取する人たちの意識(と、2万ベクレル超のヤーコン茶)

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先日、小学校の給食の冷凍ミカンから9ベクレル検出されたというニュースがあり、それについてのニュース速報+のスレッドを見ていると「9ベクレル程度で何を騒いでいるのか」「放射脳wwwプププ」という意見がすごく多かった。板が変わると、放射能に対する意見もかなり変わる。

いまさらカリウムだの60年代の核実験だのの話はしたくないのでしませんが、とにかく、放射能を積極的に摂取しようとする人たちがたくさんいることに脱力しました。

まあ、9ベクレルという数字は基準値を大幅に下回っているから大丈夫、ということなんでしょう。でも、9ベクレル/kgの冷凍ミカンを子供が摂取しても絶対に大丈夫、とは、私にはとても言えません。

当たり前のことですが、冷凍ミカンだけが汚染されているわけではないんですよ? 日本の現在の基準は、以前より下げられたとはいえ、震災以前の基準を大きく上回る100ベクレル/kgです。たとえ少量であっても、そこかしこにセシウム入りの食品が出回っているわけです。そして付け加えるなら、ストロンチウムやプルトニウムは測ってすらいない。

これは私の予想ですが、恒常的に放射性セシウムを摂り続けても問題無しと言い切れる人たちは、自分たちが多少なりとも、汚染された食品を摂っているという“無意識の自覚”があるのではないでしょうか。

だから、基準値以内なら「絶対に大丈夫」と思い込まなければ、自分が不安になってしまう。「ちょっとぐらいセシウム入ってても大丈夫」という反応は、「見たくないことは見ない」という精神を安定させるための防御作用ではないか、と考えています。

で、このニュースを見て下さい。

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宮城のヤーコン茶基準値超 170倍、業者が自主回収

(引用)
宮城県は12日、県南部の蔵王町で収穫、製品化されたヤーコン茶から業者の自主検査で一般食品の放射性セシウム新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)の170倍を超す1万7200ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。100グラム入りの1100セットが市場に流通しており、製造業者が自主回収を始めた。

検査は3月26日に粉末の状態で実施。国の指針では、茶などの食品は飲む状態で検査しなければならないため、県は自主回収された製品を再検査する予定。

県によると、蔵王町の食品会社GOLDrandの製品。昨年3月から9月にかけて製造された。(引用ここまで)

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この1万7200ベクレルという数字を見て、上記の内部被曝OK派の人たちはどう受け止めるんでしょうか。考えてみるに、彼らには、こうしたニュースは目に入らない。目に映っても脳にまで届かないのではないでしょうか。見たくないものは徹底して見ない。それが一般人らしい、のです。

それにしても、このヤーコン茶の汚染は自主検査で判明したんですよ。県も国も、企業が自主検査するまでそれを発見できなかったということです。その上で、行政指導するわけでもなく、企業が自主回収しているんです。1100セットがすでに市場に流通した後で!

これでも彼らは「1万7200ベクレル程度で何を騒いでいるのか」と言うのかしら。そして、これでも、宮城県のガレキは、絶対に汚染されていないと思えるのでしょうか。

*   *   *

追記2012/04/15 20:18

その後、県の検査で、2万290ベクレルと発表されました。
回収されたのはわずか40セットとのこと。

ヤーコン茶は2万ベクレル=宮城県
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012041400317

(引用)
宮城県蔵王町の業者が製造したヤーコン茶から高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、県は14日、セシウム濃度は国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)の200倍超の2万290ベクレルだったと発表した。

業者の自主検査では1万7200ベクレルだった。県によると、出荷済みの1100セットのうち、同日までに約40セットが回収された。(2012/04/14-20:20)

2012年4月9日月曜日

上田札幌市長の言葉が通じる人と通じない人と

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「(ガレキを)受け入れないと判断したことが後日歴史的に誤りだったと評価されても、市民の安全は守られ、私が批判されれば済みます。けれども、受け入れて間違いだったと分かるときには市民に被害が出ている。私にはそれは耐えがたいのです。」

*   *   *

これは、7日の北海道新聞のシリーズインタビューに掲載された上田文雄札幌市長の言葉です。私にとってはものすごく共感できる言葉なのですが、多くの日本人は、そもそも興味すらないようです。

原発爆発から1年以上経った今では、いろんなことを知りたい人はもう知っているし、知らない人はずっと知りたくない、という状態となっています。何を言っても、知りたくない人たちの脳みそには届かないでしょう。

放射能の影響を軽視したり、8000ベクレル/kgものバカ高い基準のガレキ拡散を容認したり、キノコや底魚など汚染が出ているものを、産地などを確認せずに乳幼児に食べさせたり、といった行動は、私は傷害行為だと思っています。それが無意識、無知のせいであっても、具体的な被害が出なくても。

ましてや、身近な人や、福島から遠く離れた土地の人に、放射能による健康被害が出たらどうするのか。いや、それでも、彼らは「知らなかった」で済ませるのだと思います。下手すると「本当は反対だった」ぐらいは言うでしょう。

「そんなやつおらんやろ〜」と思いますか?
いや、そんな人が多数派なんですよ?

あーもー、ブログアップが面倒臭い。

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