2012年3月28日水曜日

東電「電気代値上げが嫌なら電気供給止める」

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東電の企業向け値上げ応じなければ電気供給停止も 中小企業などから怒りと悲鳴が噴出
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00220086.html

(引用)
東京電力は、4月から予定している企業向け電気料金の値上げに応じてもらえない場合は、電気の供給を止める可能性があることを明らかにした。地域独占ならではの対応に、中小企業などからは怒りと悲鳴が噴出している。

都内の鉛筆工場では、4月の入学シーズンに向け、機械がフル稼働していた。しかし、そんな書き入れ時にもかかわらず、工場長は怒りを隠せない。工場長は「われわれがいくら言っても、上の方には届かないから、もう独断でもって、あんなことばっかりやってたんじゃ。これ以上、上がったらどうするんだよ」と話した。

怒りのきっかけは、東京電力の27日のひと言だった。東京電力は会見で「新しい契約料金が、ご賛同いただけないというふうになりますと、契約が成り立たないわけでございますので、そこはやはり、ご契約、電気をお届けすることは、なかなか難しいと」などと発表した。

東京電力は、4月1日からの企業向け電気料金の値上げに関して、値上げを拒否し、契約を更新しないまま使い続けた場合、最短で5月下旬に供給を止める可能性があるという。一方で、新たな対応策も発表した。

2012年1月17日から3月30日までに、契約満了となる企業については、値上げに同意しない場合、1年間、現行料金を据え置くという。東京電力は会見で「ご説明が不親切であったため、お客さまの混乱と、ご不信を招いたことにつきまして、深くおわび申し上げます。申し訳ありませんでした」と、説明不足を陳謝した。

鋳物の街、埼玉・川口市にある田中鋳物工場では、4月からの値上げで、年間720万円もの負担増となることから、値上げ拒否を貫いている。田中鋳物工場からは「やり方がちょっと乱暴ですよね。『納得いかないんだったら、電気止めますよ』というってことは、『死ね』って言われてるのと一緒だから」、「夏の夏季の節電にも協力させられて、平日休んで休日出勤したりとか、そこまで協力してて、最後、この仕打ちだから、どうにも納得がいかないですよね」といった声が聞かれた。

値上げの対象となる企業など、およそ23万7,000件のうち、いまだ9割近い企業の同意を得ていない。また、東京電力は会見で「(規制部門、家庭向けの値上げについて、大臣への申請の時期と、値上げ幅については現在どのように考えてらっしゃいますか?)最終段階で詰めておるところでございます」などと話した。値上げのしわ寄せが、家庭に迫りつつある。
(引用ここまで)

これにプラス1枚。


この他社っていうのはPPSのことかな?

*   *   *

とある小さなパン屋さんには年間85万円アップの通知が来て、パンを何個売れば良いのか途方にくれているということです。パン1個100円なら8500個、年中無休で1日約23個を余分に売って、やっと値上げ分です。

東電管区から地方や海外に移動できる大企業はまだ良いですが、小さな店舗や工場、中小企業には「電気代払えないなら潰れろ」と、こう脅してるわけです。

これ、だいぶ前にも貼りましたが、もっかい貼っときますね。

クリックで拡大

我々が支払う電気代には、東電社員のサークル活動費や飲食施設の管理費などが含まれています。なかでも特筆すべきは下から5個目と6個目!

・年3.5%の財形貯蓄の利子(利子補てんがない企業がほとんど)
・年8.5%のリフレッシュ財形貯蓄の利子(制度自体がない企業がほとんど)

株式投資、投資信託、銀行預金、郵便貯金などしてる人は分かるでしょう。
ノーリスクで、年3.5%! 年8.5%!の利子が付く預け先なんかありますか!? この利子を我々は電気代として支払ってるんですよ? 電力会社がどれだけふざけた組織なのかがよく分かります。

*   *   *

最近になって「原発止まったら電気足りない」という声が、また聞かれるようになりました。で、これを言ってる人は、大抵すごく自信満々で言うから、それ以上、ツッコミを入れづらいんです。いいかげん、面倒臭いし。

原発全部止まっても、電気は足ります!
節電する必要もありません!
で、発送電分離すれば、電気代は今よりずっと安くなります!

このブログで何度も書くのも面倒臭いので、下に関連エントリを貼っておきます。

ひとつだけ言うと、原発というのは半世紀も前の技術で動いています。一方の火力発電では、ジェットエンジンと同様の技術を用いたガスタービンによるコンパインドサイクル発電の技術がすでに確立されています。再生可能エネルギーの技術が確立されるまでは、この非常に高効率なガス火力発電の割合を増やすべきだと考えています。

(関連エントリ)
電力不足という脅迫
原発がなければ経済が成り立たない、電気が足りなくなる、という洗脳
「なんか良いことしてる気分」で節電しないこと。

2012年3月26日月曜日

自家製食材に注意されたし

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「チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~」で、柏の夏みかんから110ベクレル/kgのセシウムが検出されました。

千葉県柏市産の夏みかんのセシウム。
http://ameblo.jp/c-dai/entry-11192509968.html

このブログでは、1日1品目の食品のベクレル検査を行ってくれています。その記録を見てみると、ほとんどの食品がNDです。まだ始まって間もないので検査数は少ないですが、加工食品なども思っていたよりも安全だという印象です。ただし、キノコや牛乳を使用した加工食品からは微量、出ているようです。

今回の夏みかんは管理人さんの自宅の庭になっていたものということで、やはり、家庭菜園や近所の人からのお裾分け、山でとれたキノコやタケノコ、イノシシの肉など、流通に乗っていない食材は危険度が高まるようです。

私は関西以西のものでなければ、こうした自家製食材を食べることはありません。

2012年3月21日水曜日

福島県が事故当夜からの放射性物質拡散予測データを消去していた

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3月21日東京新聞
福島県が拡散予測消去 当夜から受信5日分

(リード文引用)
東京電力福島第一原発の事故で、福島県が昨年三月十一日の事故当夜から放射性物質拡散の予測データをメールで入手しながら、十五日朝までの分をなくしていたことが県への取材で分かった。この間に1、3、4号機で相次いで爆発が起きたが、県は原発周辺の自治体にデータを示していない。県の担当者は「(データの)容量が大きすぎて、消してしまった」と話している。

*   *   *

原発が相次いで爆発した直後5日分の放射性物質拡散の情報を、データが大きいから消した、と。ははは。

何テラバイトあったのか知りませんが、他のどんな情報を消しても、これは残して即座に伝えるべきデータでしょう? 福島県にはプリンターもハードディスクも存在しないのか? 

というか、(福島に原発を誘致した民主党・渡部恒三氏の甥で、住民の反対を押し切り福島原発にMOX燃料を導入した)佐藤雄平知事がなんで、いまだに知事でいられるの? とっくの昔にリコールされて逮捕されていてもおかしくないのに。

関連エントリ
厚生労働省(福島県?)が避難させないよう他県に通達? 本当なら、あきらかな憲法違反

2012年3月20日火曜日

フクシマの嘘

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ZDF zoom+「フクシマの嘘」

ドイツの報道番組です。
30分なので見て欲しいです。
こんな報道は、もう日本人にはできないのでしょうね。

こちらのサイトに全文書き起こしがされていました。
http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-546.html

2012年3月16日金曜日

「絆」のカラクリを伝える15歳アイドルのつぶやき

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藤波心 ‏ @fujinamicocoro

私がある国会議員に聞いたがれき処理受け入れの本当の理由。→全国の産廃業者が被災地のがれきが金になると注目→地元の議員首長に相談→被災地を助けよう! 日本人の絆が試されている!困った時はお互い様等と言ってあたかも受入反対している市民が復興の妨げかのようにPR という流れが多いと。

*   *   *

この子はほんとにしっかりした15歳ですね。

ガレキ処理についての正論の追記でも紹介しましたが、大事なことなのでもう一度。新党日本代表の田中康夫氏も産廃利権について訴えています。

「みんなの力で瓦礫処理」より引用)

阪神・淡路大震災以前から、産業廃棄物も一般廃棄物も「持ち出さない・持ち込ませない」の域内処理を自治体に行政指導してきた政府は何故、豹変したのでしょう? 因(ちな)みに東京都に搬入予定の瓦礫処理を受け入れる元請け企業は、東京電力が95.5%の株式を保有する東京臨海リサイクルパワーです。

これぞ産廃利権! 仙谷由人氏と共に東電から献金を受け(朝日新聞1面既報)、父君が北関東の産廃業界で重鎮の枝野幸男氏、同じく東電が重用する細野豪志氏に「李下に冠を正さず」の警句を捧げねば、と僕が慨嘆する所以です。

2012年3月14日水曜日

数々のウソと、汚染ガレキに対する徳島県の毅然とした態度!

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地べたに座る被災者からは見えない座布団の上で土下座っぽいことをする東電役員

51 名前: 地震雷火事名無し(フィリピン)  Mail: sage 投稿日: 2012/03/14(水) 14:49:01.41  ID: OgzybiuH0 

原発は安全なので事故を起こしません → 爆発しました

メルトダウンはしてません → してました

プルトニウムは重いので敷地外へ出ません → 出てました

生物濃縮はしません → してました

市場に出回る食品は基準値以下です → オーバーしてました

お願いするガレキは基準値以下なので安全です →

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これでも信じられるなら精神がヤバい。
振り込め詐欺にひっかかるくらいヤバい。

*   *   *

という書き込みがありました。
ほんと、日本人ってどこまでお人好しなんでしょうね。

*   *   *

と思っていたら、徳島県の環境整備課は実に理路整然とした態度で、汚染ガレキの受け入れを拒否する理由を説明しています。素晴らしい!

徳島県 ようこそ知事室へ

(引用)

登録・更新日:2012-03-13
60歳 男性

タイトル:放射線が怖い? いいえ本当に怖いのは無知から来る恐怖

東北がんばれ!!それってただ言葉だけだったのか?東北の瓦礫は今だ5%しか処理されていない。東京、山形県を除く日本全国の道府県そして市民が瓦礫搬入を拒んでいるからだ。ただ放射能が怖いと言う無知から来る身勝手な言い分で、マスコミの垂れ流した風評を真に受けて、自分から勉強もせず大きな声で醜い感情を露わにして反対している人々よ、恥を知れ!!徳島県の市民は、自分だけ良ければいいって言う人間ばっかりなのか。声を大にして正義を叫ぶ人間はいないのか? 情け無い君たち東京を見習え。

(この意見に対する徳島県の環境整備課からの回答)

【環境整備課からの回答】

貴重なご意見ありがとうございます。せっかくの機会でございますので、徳島県としての見解を述べさせていただきます。

このたびの東日本大震災では,想定をはるかに超える大津波により膨大な量の災害廃棄物が発生しており,被災自治体だけでは処理しきれない量と考えられます。

こうしたことから,徳島県や県内のいくつかの市町村は,協力できる部分は協力したいという思いで,国に対し協力する姿勢を表明しておりました。

しかしながら,現行の法体制で想定していなかった放射能を帯びた震災がれきも発生していることから,その処理について,国においては1kgあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処分できるといたしました。
(なお,徳島県においては,放射能を帯びた震災がれきは,国の責任で,国において処理すべきであると政策提言しております。)

放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則であり、その観点から、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が1kgあたり100ベクレルを超える場合は、特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込めてきました。(クリアランス制度)

ところが、国においては、東日本大震災後、当初、福島県内限定の基準として出された8,000ベクレル(従来の基準の80倍)を、その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準にも転用いたしました。
したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では埋立処分されております。

ひとつ、お考えいただきたいのは、この8000ベクレルという水準は国際的には低レベル放射性廃棄物として、厳格に管理されているということです。

例えばフランスやドイツでは、低レベル放射性廃棄物処分場は、国内に1カ所だけであり、しかも鉱山の跡地など、放射性セシウム等が水に溶出して外部にでないように、地下水と接触しないように、注意深く保管されています。

また、群馬県伊勢崎市の処分場では1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えた事件がございました。

徳島県としては、県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきについて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております。

もちろん、放射能に汚染されていない廃棄物など、安全性が確認された廃棄物まで受け入れないということではありません。安全な瓦礫については協力したいという思いはございます。

ただ、瓦礫を処理する施設を県は保有していないため、受け入れについては、施設を有する各市町村及び県民の理解と同意が不可欠です。

われわれとしては国に対し、上記のような事柄に対する丁寧で明確な説明を求めているところであり、県民の理解が進めば、協力できる部分は協力していきたいと考えております。

*   *   *

この情報はこちらのサイトで紹介されていたものです。

nanohana
【瓦礫問題】 徳島県では立場が逆!?
http://nanohana.me/?p=13075

*   *   *

追記 2012/03/22 23:07

北海道・黒松内町も受け入れしないことを表明しました。
徳島県の判断も参考にしたとのこと。

黒松内町は、震災がれきの受入れをいたしません。
http://www.kuromatsunai.com/saigai/20120320.htm


『「放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則」です。』

これに尽きます。


2012年3月9日金曜日

4号機が倒壊していいのか悪いのか分からない

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ちょっ、マジか。

*   *   *

4号機、工事ミスに救われた 震災時の福島第一原発

2012年3月8日03時00分

(転載)
東京電力福島第一原発の事故で日米両政府が最悪の事態の引き金になると心配した4号機の使用済み核燃料の過熱・崩壊は、震災直前の工事の不手際と、意図しない仕切り壁のずれという二つの偶然もあって救われていたことが分かった。

4号機は一昨年11月から定期点検に入り、シュラウドと呼ばれる炉内の大型構造物の取り換え工事をしていた。1978年の営業運転開始以来初めての大工事だった。

工事は、原子炉真上の原子炉ウェルと呼ばれる部分と、放射能をおびた機器を水中に仮置きするDSピットに計1440立方メートルの水を張り、進められた。ふだんは水がない部分だ。

無用の被曝(ひばく)を避けるため、シュラウドは水の中で切断し、DSピットまで水中を移動。その後、次の作業のため、3月7日までにDSピット側に仕切りを立て、原子炉ウェルの水を抜く計画だった。

ところが、シュラウドを切断する工具を炉内に入れようとしたところ、工具を炉内に導く補助器具の寸法違いが判明。この器具の改造で工事が遅れ、震災のあった3月11日時点で水を張ったままにしていた。

4号機の使用済み核燃料プールは津波で電源が失われ、冷やせない事態に陥った。プールの水は燃料の崩壊熱で蒸発していた。

水が減って核燃料が露出し過熱すると、大量の放射線と放射性物質を放出。人は近づけなくなり、福島第一原発だけでなく、福島第二など近くの原発も次々と放棄。首都圏の住民も避難対象となる最悪の事態につながると恐れられていた。

しかし、実際には、燃料プールと隣の原子炉ウェルとの仕切り壁がずれて隙間ができ、ウェル側からプールに約1千トンの水が流れ込んだとみられることが後に分かった。さらに、3月20日からは外部からの放水でプールに水が入り、燃料はほぼ無事だった。

東電は、この水の流れ込みがなく、放水もなかった場合、3月下旬に燃料の外気露出が始まると計算していた。(奥山俊宏)

*   *   *

偶然のミスで大惨事を回避したって「小説より奇なり」を地でいってますね。
ほんとは誰かの夢の中とかじゃないのか、この世界。

この記事の通りなら、前に書いたエントリの「4号機は倒壊していいと思います。」は撤回しないといけないかもしれません。

記事によると、4号機の燃料は現状ほぼ無事とのこと。そして、もし燃料の外気露出が始まると、福1、福2を放棄せざるを得ない、とあります。

そうなると、福1の1〜4号機とは別のリアクターが再び水素爆発する可能性が出てきます。他のリアクターは密閉されてますから爆発する危険性は充分にあります。というか、放っておくと爆発することは実証済みです。

もし新たな爆発が起これば、当然、日本各地に再び放射能がばらまかれます。つまり、原発敷地内だけのハナシではなくなる。

でも、これに関しては眉唾なところはあります。今だって1〜4号機の燃料は外気露出してるんですから。ただ、4号機のプールは燃料の量が莫大であるということは確かに恐い。

まあ要は、どうなるのか分からないってことです。
いずれにせよ、何か起こったらこれしか無いと思いますが。

2012年3月2日金曜日

ガレキ処理についての正論

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*   *   *

復興に向けて 首長に聞く 2012年02月29日
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001202290001

(一部引用)
【伊達勝身・岩泉町長】

現場からは納得できないことが多々ある。がれき処理もそうだ。あと2年で片付けるという政府の公約が危ぶまれているというが、無理して早く片付けなくてはいけないんだろうか。山にしておいて10年、20年かけて片付けた方が地元に金が落ち、雇用も発生する。

もともと使ってない土地がいっぱいあり、処理されなくても困らないのに、税金を青天井に使って全国に運び出す必要がどこにあるのか。

*   *   *

引用した岩手県・岩泉町長の言葉。
まったく一言一句、その通り。

阪神大震災でも東日本大震災とほぼ同量の2000万トンのガレキが出ましたが、神戸と大阪ですべて処理したとのことです(3年で処理完了)。今回、放射能という余計なオマケがありながら、なぜ、わざわざガレキを全国に運び出そうというのか。

まあ普通に考えて、ガレキ処理による利権が絡んでいることと、あとは日本特有の放射能を全員で分かち合おうという意識が働いているんでしょう。

*   *   *

と思ったら、ガレキを東北から沖縄まで運ぼうとしてるし。アホか!
んなもん調べるまでもなく、意味不明、コストの無駄!

沖縄、がれき受け入れ検討 2012.2.28 13:42
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120228/okw12022814310002-n1.htm

(引用)
沖縄県の仲井真弘多知事は28日、岩手、宮城、福島3県の沿岸市町村で生じた震災のがれきの受け入れが、沖縄県内で可能か調べるよう、県庁の関係部署に指示した。県幹部が明らかにした。

仲井真知事は28日、記者団に「焼却炉や輸送コストなど技術的に可能かどうか調査したい」と述べた。野田佳彦首相と会食した26日夜、「調査した上で、可能であれば検討する」と伝えたことも明らかにした。

*   *   *

なぜ私が、ガレキを拡散することに反対しているかというと、原発災害が起こった地域の物はなるべく動かさない方がいい、という大原則があること。それに加えて、放射能の検査態勢があまりにずさんだからです。

シンチレーションやガイガーなどの計測器で表面線量を測るだけとか、下手するとコンテナの外から測ったりといった具合で、さらに、8000ベクレル/kgというトンデモ基準を設けたうえで、汚染ガレキと非汚染ガレキを混ぜ合わせて薄める、なんてバカげたことも行われています。そんなことでごまかそうとしてばかりだから、もう行政のやることすべてが信用できない状態なのです。

被災地にガレキがたくさんあって、それを処理する必要があることは私も分かってますよ。被災地の人たちが苦しい思いをしてることも分かってます。でも、全国の廃棄物処理施設には、放射性廃棄物を処理するための設備はありません。フィルターだのなんだの取って付けてそれでOK、とはいかないのです。放射能が濃縮された灰やフィルターなどにも対応できる、汚染ガレキ専用の処理施設を、なるべく被災地に近いところに建設するべきなのです。上の町長の言葉にあるように、それが地元の雇用にも繋がります。

食品の基準値だって、ガレキ処理だって、行政が誠実な対応で、やるべきことをやってくれれば、私も反対しません。それが万全の態勢で、どうしても必要ということなら、他県に持っていくのも良いでしょう。ですが、利権と分け前のことしか考えていない官僚と自治体に、そんな誠実な対応は望むべくもありません。もちろん、上の町長のように、まともな首長も少なからずいます。そうした人たちは、国のやり方に異議を唱えているのです。

いちばんやっかいなのは、物知り顔でヒューマニズムを語る大人ぶった人たちです。不都合なことは見ようとせずに、ただ良い顔をしたいばかりで「他県も協力すべきだ」とか言っている人は、もう少し実態を知って欲しいです。

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追記:2012/03/06 18:48

Twitterより
「報道ステーションに抗議電話した。まるで宮城や岩手ががれき広域処理を望んでいるかの様な内容だったが真実は違う!陸前高田市長が地元に瓦礫処理プラントを建設し地元で雇用を増やしたいと申請したが国から無視され怒っている。瓦礫を全国に持って行かないで、と」

★環境総合研究所 池田こみち 副所長
http://p.twpl.jp/show/orig/op613
『被災地に何度も足を運んでいるが、「がれきがあるから復興が進まない」という話は聞かない。被災地では、住宅再建や雇用の確保、原発事故の補償を求める声が圧倒的だ。がれきは津波被害を受けた沿岸部に積まれるケースが多いが、そこに街を再建するかはまだ決まっていない。高台移転には、沿岸部のがれきは全く障害にならない。がれきが復興の妨げになっているかのような論調は、国民に情緒的な圧力を加えているだけだ』
(東京新聞 2012年2月)

★南相馬桜井市長@3月6日 BS11「瓦礫で防潮堤を作りたい。宮城・岩手から瓦礫をもらいたいぐらいだ。」(8月、国交大臣が前向きになるも、そのまま↓)
http://www.47news.jp/localnews/hukushima/2011/08/post_20110821101635.html
大畠章宏国土交通相は20日、桜井勝延南相馬市長から提案された放射性物質が基準値以下の木質系がれきを活用し防潮林・防潮堤を造る計画について、技術的な支援や事業費の補助を、政府の第三次補正予算案に盛り込む考えをがれきの仮置き場を視察後報道陣に明かした。  

*   *   *

追追記:2012/03/13 12:52

「みんなの力で瓦礫処理」田中康夫
http://blogos.com/article/33513/

(一部引用)
阪神・淡路大震災以前から、産業廃棄物も一般廃棄物も「持ち出さない・持ち込ませない」の域内処理を自治体に行政指導してきた政府は何故、豹変したのでしょう? 因(ちな)みに東京都に搬入予定の瓦礫処理を受け入れる元請け企業は、東京電力が95.5%の株式を保有する東京臨海リサイクルパワーです。

などなど、田中氏、まともなことを言ってます。

*   *   *

こちらのエントリもどうぞ。
数々のウソと、汚染ガレキに対する徳島県の毅然とした態度!

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コメント用の追画像

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コメント用に追記
2012/03/22 1:06

コメントいただいた匿名さんに答えます。

コメントで私が「ゼロベクレルが絶対条件」と書いたのは、もちろん今回の原発災害以前に存在していた放射性物質を除いて、です。それぐらいは読み取って欲しかったですけど ^ ^

でもまあ、匿名さんの指摘を受けてコメントに書いた「ゼロベクレル」は撤回します。

では、何ベクレルのガレキなら許容できるか、というと、もともと私はガレキを移動すること自体に反対なので、あまり意味は無いのですが、一応参考になるデータを挙げます。


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東電が発表しているクリアランスレベルについてです。
このページは東電のHPでいまでも見られます。
http://www.tepco.co.jp/nu/qa/qa11-j.html

(引用)
一般に、ある物質に含まれる微量の放射性物質が持つ放射能に起因する線量が、自然界の放射線レベルに比較して十分に小さく、人の健康への影響を全く考慮する必要がないものであるならば、その物質を放射性物質として扱わないことを「クリアランス」といいます。原子力発電所から出てくるコンクリートや金属などが、どのように再利用されたり、廃棄物として埋め立てられたとしても、人体への影響が無視できるといえるよう、再利用および埋設処分を想定した評価経路の計算結果から定められた放射能レベル(それ以下であれば放射性物質として扱わなくて良いレベル)のことを「クリアランスレベル」といいます。具体的には、各事例の計算結果から、人への健康への影響が1年間あたり0.01ミリシーベルト(mSv) ※1 を超えないよう、放射性核種ごとに濃度が定められることになります。例えば、コバルト60という放射性核種のクリアランスレベルは1グラムあたり0.1ベクレル(Bq) ※2 になります。放射能濃度がクリアランスレベル以下であることを所要の手続きにより確認し、普通の産業廃棄物と同様に、性状等に応じて再生利用や処分を可能とする制度が「クリアランス制度」です。

とあります。文中ではグラム換算なのでキロに直すと、コバルト60で100ベクレル/kgです。

現状の基準値は、セシウムだけで8000ベクレル/kgです。他の核種は測りもしていません。現在のガレキ議論では、このクリアランスレベルが完全に無視されているのです。

それで安心・安全だと、なぜ言えるのか理解できません。というか、何度も言っているように、8000ベクレルの基準さえ守られているかすら怪しいのです。

匿名さんのコメントに「相対的に岩手より関東が高い」とありますが、その通り関東も汚染されています。それについての対処が必要です。だからといって「がれき受け入れを反対する理由が無い」ことにはなりません。汚染された場所それぞれの土地で、対処する必要がある、ということです。

ホットスポットという言葉があるように、場所によって、汚染はまだらに起こります。均等に降り注ぐわけではなく、低い場所と高い場所が混在しているのです。それらすべてを把握することは非常に困難です。この認識についても乖離してますね。

それに、ガレキの問題は岩手県から関東に移動するだけの話ではありません。西日本、九州、沖縄までが受け入れ検討しているのです。宮城県の隠蔽体質もひどいですし。

あと、体内にもカリウム40などの放射性物質があることももちろん知っています。
自然に存在する放射能と今回原発から放出された放射能との違いについては、
自然放射性物質と人工放射性物質のちがい
http://mononomikata-kerogg.blogspot.jp/2011/09/blog-post_02.html
を参照してください。

核実験などで放出された放射能があることも承知しています。ですが、今回の原発災害で降り注いだ放射性物質の量は、50〜60年代の核実験、チェルノブイリ事故で日本に降下した量の比ではありません。桁が違うのです。
参考
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65796289.html

「一時的に雇用を作っても、数年で仕事が無くなるのでは意味が無い」とありますが、数年で処理が済むのなら、現地でやればいいじゃないですか。都市部に作れば後で使える、とか効率の話をするなら、大量のガレキの運搬こそ無駄の極致です。

「恒常的なごみ処理の需要」は地方にもありますし、都市部での通常のゴミ処理施設はすでにあるので、新たに作る必要に迫られているわけではありません。

そしてなにより、いろいろな技術的な話以前に、現状、日本の行政がまったく機能していないことが問題だ、と私は主張しているのです。

これらを踏まえて、今回の原発災害で汚染されたガレキを他県、全国に拡散するのはナンセンスだと思ってもらえないのなら、それはもう仕方ないですね。

あまりに意見が違いすぎるので、ちょっと疲れました。

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