福島の11人、新たに甲状腺がんと診断 合計115人に
福島県は30日、東京電力福島第一原発事故当時18歳以下だった約38万人を対象に実施している甲状腺検査で、今年7月から9月末までの3カ月間に11人が新たにがんと診断されたと発表した。甲状腺がんが確定したのは合計115人になった。
昨年3月末までの1巡目検査でがんの疑いがあると診断され、手術を受けた2人と、昨年4月以降の2巡目検査でがんの疑いが見つかり手術を受けた9人が新たにがんと確定した。1巡目検査の2人は、本人の都合で確定診断に必要な手術がこの時期になった。
これで、がんが確定したか疑いがあるとされた人は1巡目114人、2巡目39人で計153人になった。2巡目でがんや疑いがあると診断された39人のうち、2人は、1巡目検査で一定の大きさ以上のしこり(結節)があり、それががん化したとみられるという。19人は1巡目検査では「何もない」とされており、新たにがんが発生したと考えられるという。
県検討委員会の星北斗座長は「分かる範囲では、推定される福島県民の甲状腺の内部被曝(ひばく)線量はチェルノブイリの住民より低く、放射線の影響を受けやすい乳幼児にがんが発生していないことから、今見つかっている甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」と述べた。(大岩ゆり)
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1巡目では「何もない」とされた子供たちから甲状腺がん確定が11人、疑いも含めると39人。小児甲状腺がんは、原発事故以前は1/100万人の発生確率でした。
たかだか一年半の間に子供にこれだけの甲状腺がんが頻発しているにもかかわらず、なお、福島県は放射能の影響ではないと言っています。なぜこんな無責任な言葉を信じられるのか。なぜ過去の公害などの事例を思い出さないのか。あの事故以来、私にはそんな「普通の人たち」がまったく理解できません。
この異常な世界から子供を守れるのは親しかいません。この記事を読んで少しでも引っかかる人は、自分が何を見過ごしてきたのか、これから見過ごそうとしているのか、一度考えてみてほしいです。