2004年に発表されたドキュメンタリー映画です。全50分。
IAEAとWHOとの癒着の話をはじめ、子供たちへの健康被害を訴えるロシアの人々と、そうした声を排斥する人々の様子が描かれています。
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国連人道問題事務所OCHAのD.ズブカ氏はチェルノブイリの犠牲者を900万人と見積もっていると語られています。これは国連の元事務総長コフィ・アナン氏も同意見であるとのこと。
一方、国際原子力機関IAEAの代表は、チェルノブイリの原発事故による死者は31人と述べています。
ズブカ氏の言う「犠牲者」というのは、病人も含めての数なのかな、と思いますが、それにしても人数に差がありすぎる。
そして、生まれつき敗血症と化膿性脳膜炎をわずらっている赤ちゃんの母親の言葉。
私はモシール出身です。原発事故の尺度で見れば、80kmは「すぐそば」なのです。
原発のすぐそばの町です。
直線距離でチェルノブイリから80kmくらい。
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このドキュメンタリーを見ると「原子力ムラ」というのは、非常に巨大で、世界の要点をすべてカバーしていることがよく分かります。残念ながら、愚かなのは日本人だけでは無いようです。
でも、いろんな人がいろんなことを言うだけで、どの発言を信用すれば良いのか分からない。という人も多いみたいです。確かに、危険を訴える人たちの間でもトンデモな話が多く、精査した情報は非常に少なかったりもします。それに、日本人的な視点では、何を言ったかよりも、誰が言ったか、の方が重要だったりしますからね。
それなら、最も信用するに足る人の発言を。
「原子力はお湯を沸かすには最悪の方法だ」
「原子力は人間の手に負えなくなるだろう」
どちらも、かのアインシュタイン博士の言葉です。