多分誰も気付いていないと思いますが、このブログの自己紹介に書いていた「健康被害がまったくでない可能性は残っている」という文言を、昨年末頃に消しました。その望みがとても薄くなってしまったと感じたからです。
そして、ついに明確な健康被害が出てしまいました。以下は、災害直後から献身的な活動を続けているおしどりマコさんのレポートです。
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【速報】第10回福島県民健康管理調査検討委員会(おしどりマコ)
http://news-log.jp/archives/6659
(一部引用)
平成23年度に3万8千114人の小児甲状腺検査が行われたが、B判定となり、二次検査の対象になったものが186名いる。
このうちに実際に二次検査をしたものが162名、(再検査11名、二次検査終了151名)その中で、細胞診まで実施したものが76名。
66名は良性と診断されたが、
10名は悪性もしくは悪性の疑いとのことであった。10名のうち3名は悪性と判明され、手術等の治療を受けたとのこと。
この10名は、男子が3名、女子が7名で、平均年齢は15歳、甲状腺腫瘍のサイズの平均は15mm とのことであった。
平成24年度の小児甲状腺検査で二次検査の対象になったものは549名であるが、検査はまだ進行中で結果はとりまとめていないとのこと。
(引用ここまで 全文はリンク先で)
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100万人に1人といわれる小児甲状腺ガンが、最大3万8114人中で10人も出たとなると、福島第一原発災害を原因とした健康被害であると判断すべきでしょう。しかもこれは昨年の分で、今年は549名がまだ未検査の状態とのこと。1度、A判定を受けても、次の年には分からないのが晩発性障害です。
この健康被害が今後、どれだけの規模になっていくのか、まったく分かりません。でも、チェルノブイリを参考にすると、小児甲状腺ガンが出たということは、その他にもたくさんの病気リスクが出てくるということです。
一番影響を受けるのは子供ですが、大人、老人にも免疫系、循環器系、脳血管系などの疾患が出ると予想されます。そして、小児甲状腺ガン以外の病気が原発災害の健康被害として認められるのはずっと先になるでしょう。