2011年6月7日火曜日

10歳未満の甲状腺ガン発症率は100万分の1だったが……

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低線量被曝における世界標準の見解でも述べましたが、確率論的視点から日常生活を見た場合、100万分の1より少ない確率で生じる出来事は無視してよい、とされています。隕石にぶつかるかもしれないと心配してずっと空を見て歩くよりも、道路を走る自動車に気をつける方が合理的である、ということです。

交通事故で死ぬ確率は以前よりずいぶん減りましたが、それでも1年間で2万5000分の1程度です。宝くじの一等が当たる確率はちょうど100万分の1程度です。なので、もし宝くじを買うなら、2枚以上買ったほうが良さそうです。

これまで、日本では10歳未満の子供が甲状腺ガンを発症する確率は100 万人に 1 人程度でした(20歳以下の場合は約10万人に1人程度とのこと)。つまり小児甲状腺ガンは、元来、無視して良いリスクだということです。でも、今後はどうなるか分かりません。もちろんこの数字のまま変わらないのが一番良いのですが、政府のやり方を見ると私は悲観的にしか考えられません。

ただ、子供の甲状腺ガンは治癒率が高く、すぐに死に直結するものではないとのことです。ほとんどの場合は摘出手術によって治ります。手術をした後は、甲状腺が本来分泌していたホルモンを補充するために、ホルモン剤を生涯飲み続けることになります。

子供の甲状腺ガンは確定的影響ではなく、確率的影響として現れます。つまり被曝量が増えるほど確率が高まります。この確立的影響に閾値はありません。できるだけ被曝量を少なくするよう注意しなくてはいけないのです。

参考

また、放射能は子供だけに影響するわけではありません。大人もガンだけでなく、失明につながる白内障や、血管の病気、慢性的な疲労感(ぶらぶら病)、脳障害などの病気にかかります。これらの病気は放射能との関連性が証明されていません。証明するには何年も何十年もかかると思います。


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