今回の災害における最大の功労者は、間違いなく「偏西風」である。
このことを忘れている人が多いが、もし偏西風が無かったら、関東への被害は数倍から数十倍となっていたかもしれない。日本壊滅の危機に、またも神風が吹いたのである。
偏西風の加護を最大限に受けることができたのは、原子力災害が起こった場所が福島だったからである。同じような災害が浜岡や玄海や伊方や若狭湾で起こったら、日本全土を放射能が覆いつくす可能性がある。福島だったことは、日本にとって運が良かったといえる。
ただ、偏西風といっても、実際にはずっと西から東へ流れているわけではなく、不安定に南へ吹いたり、北へ吹いたり、つむじ風のように渦を巻いたりする。実際、3月15日と3月21日には関東へ風が吹き、特に21日からは雨が降ったために放射性物質が沈着した。
東北・関東で原発災害の行方を見守ってきた人は、結果として、この気まぐれな偏西風に自分の命を賭けたことになるのだ。
まだ、そのギャンブルの結果は出ていない。
数十年後まで生き残った人は、神風への感謝を持って過ごすべきだろう。
追記:2011/09/25 19:34
日本初のメルトダウンが福島であったことは、不幸中の幸いだったかもしれません。ですが、原発が存続している以上、今後、地震が来るたびに同様の災害が起こりえます。次は、福島原発以上の被害となることは確実だと思われます。今回の最大余震をはじめ、東南海、首都圏直下型など、今後数年の間に、原発を破壊する程度の地震が起こることは、歴史的な地震の関連から見て「確実だ」と言われています。
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