科学者の満身の怒り
http://mononomikata-kerogg.blogspot.com/2011/07/blog-post_28.html
この続きの質疑の様子もYouTubeにありました。
質問してる議員のレベルが低すぎて泣けてきますが、そのなかの児玉先生の話の一部を文字起こししました。
実際に地域を見ても、ひとつの学校を見ても、さっきから「何mSvだったら安全ですか」という議論は、私は現実味が無いと思います。例えば2μSv/hの学校を測っていても、1カ所に行くと33μSv/hなんです。ですからそのときに一体何mSvをその土地とするかという問題が出てきてしまいますから、やっぱり高いところがあったら必ず刈り取っていきますよと、測って一緒にやっていきますよと、不安があったら相談にのりますよと、農産物があったら最新鋭の科学機器を集めて最高の検査メーカーが来てやりますよと、いうような体制がない限り、安心できないというのが当たり前じゃないかと。ですから今求められているのは、最高の施策が福島県民に与えられるように国会でぜひ考えていただきたい。
私、放射線取扱者に1977年になりまして、1995年から放射線取扱主任として、除染と規制に関わっております。それで今まで、科学技術庁告示、平成12年から我々がやらされていたことを、ひとつだけご報告させていただきます。
それは、例えば妊娠可能な女子については、第五条四項で、内部被曝を1mSv/y以下にする。それから、第六条第三項、妊娠中である女子の腹部表面については前項第四号に規定する期間につき、2mSv/y。これを規制されて、その基準を守るべく30年やってまいりました。
ところが、福島原発の事故で広島原爆の20個分の放射線がまき散らされた途端に、このような基準がすべて反故にされている。さきほど、福島県の議員から、どのようにしたら安心かというご質問がありました。私は安全に関しては、(一度)基準を決めたら、危機になったら、それを変えていく格好ではだめだと思います。
今年できないかもしれないけれども、来年までにその基準に持っていく、再来年まではこうする、ということがなければ、住民が安心できるわけないじゃありませんか。そのためには、最初から申し上げている通り、広島原爆20個分の、天然に無いセシウム137をまき散らした東電と政府の施策を反省し、これを減らすために全力を挙げる以外に、安心できる解決などありえないのです。そのことを抜きにして、どこが安全だという議論をいくらやっても、国民は絶対に信用しません。
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