長い記事ですが、読むのは赤字だけでも結構です。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201106/2011061000774
(引用)
福島第1原発事故で、東京電力は10日、多量の内部被ばくが判明した30代と40代の男性社員2人について、外部被ばくと合わせた総被ばく量がそれぞれ678.08ミリシーベルトと643.07ミリシーベルトだったと発表した。厚生労働省が緊急時の特例として引き上げた限度250ミリシーベルトを2倍以上超過した。
また、同社は新たに、地震発生時に3、4号機の当直長だった50代男性社員の甲状腺から895ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたことを明らかにした。当直長も限度を超える恐れがあり、放射線医学総合研究所(千葉市)で詳しく調べる。3人とも健康診断の結果、異常は見つかっていない。
30代と40代の社員2人は「水素爆発の直後、マスクを着けていたか覚えていない」と話しており、東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「事故直後の放射線量測定とマスク着用指示に問題があった」と述べた。
東電によると、詳細評価の結果、30代の社員が外部被ばく88.08ミリシーベルト、内部被ばく590ミリシーベルト、40代社員が外部103.07ミリシーベルト、内部540ミリシーベルトと判明。5月中の被ばく量が一部未加算で、さらに増える恐れがあるという。
当直長は3月11日の地震発生から同14日まで、3、4号機中央制御室で原子炉の運転を指揮。15日以降は、敷地内の免震重要棟で作業を続け、今月2日に同原発を離れた。4月末までの外部被ばく量は110.27ミリシーベルトだった。
社員2人も3、4号機の運転員で、中央制御室などで勤務。5月23日の検査で、甲状腺からそれぞれ9760、7690ベクレルのヨウ素131が検出され、5月下旬に同原発を離れた後、放医研で詳細検査をしていた。(2011/06/10-21:57)
─────────────────────────
詳細検査で外部被曝と内部被曝の数値が出ていることは知りませんでした。
両者とも非常に高い被曝量ですが、注目するべきはその割合です。
Aさん:678.08mSV
(外部被曝88.08mSV、内部被曝590mSV)
Bさん:643.07mSV
(外部被曝103.07mSV、内部被曝540mSV)
外部被曝と内部被曝の割合がAさん1:6、Bさん1:5程度となっています。
あれだけ高線量の場所にいて、しかもマスク、防護服などの装備をしたうえで、です。
何度も言ってますが、今、福島県をはじめとする汚染地域では内部被曝が恐ろしいのです。政府が出している数字はほとんどが外部被曝の数字です。
先日、高校野球の予選が行われた2.2μSv/hのグラウンドは、年換算で20mSvの高線量地域ですが、内部被曝を合わせると、6倍から7倍以上の被曝をする可能性があります。なぜ高線量になるのかというと、そこに放射性セシウムがチリとなって降り積もっているからです。
ただ、この作業員の被曝は多くが放射性ヨウ素によるものだったとのことで、今現在問題となっているセシウムやストロンチウムとはまた違うのかもしれません。ただ、3月15日や21日などに、すでにヨウ素による被曝もしていることは間違いありません。
これも何度も言ってますが、内部被曝がなぜ恐いのかというと、それがゼロ距離被曝だからです。放射線の影響は距離に反比例して強くなります。内部被曝では、放射性物質が細胞に直接触れて、遺伝子を破壊されてしまうのです。この影響は胎児、幼児、小学生と年齢が低いほど大きくなります。これから子供を作る女性の卵子も大きな影響を受けます。
ちなみに、ヨウ素は80日程度で体内からほとんど無くなってしまうため、後で訴訟などを起こしても証拠が残らないと言われています。このため、政府はヨウ素剤をあえて配らなかったという話もあります。
0.2μSv/h以下の地域では、外部被曝は気にしなくても良いと思います。以前の東日本では0.05〜0.09程度だったので、外部被曝だけなら、自然放射線を引いて年間1mSvの範囲に収まるからです。
今はとにかく、全国民が食品に注意すべきなのです。また、線量の高い地域では、呼吸による取り込みにも注意が必要です。
日本の流通は優秀なので、いつでもネットショップやスーパーで外国産の食材、西日本の食材が手に入ります。そして、優秀な流通のせいで危険な食材が全国に行き渡っています。
追記:2011/07/22 14:20
ECRRのバズビー教授は、内部被曝は外部被曝の300〜1000倍の影響となる、と語っています。このエントリでは5〜6倍と控えめに書きましたが、内部被曝の影響はもっともっと高いものである可能性があります。
ただし、あまり思い詰めて疲れてしまってはいけません。チェルノブイリでも、事故の数ヶ月後から食べ物を気にしなくなったために被害が拡大したといわれています。
私はいままでまったく料理をしなかったのですが、ここ最近はパスタ作りに挑戦しています。海外の食材だけを使っていますが、高級スーパーなどで、いろいろ買うのが楽しくなってます。とりあえずアラビアータは美味しく作れます。けっこう楽しいものです。
今後、放射能とは長い付き合いになります。あまり気を張りすぎて、疲れてしまったら元も子もありません。ラクをしながら、危険な食品を避ける方法を確立すべきだと思います。
追記:2011/07/22 14:20
ECRRのバズビー教授は、内部被曝は外部被曝の300〜1000倍の影響となる、と語っています。このエントリでは5〜6倍と控えめに書きましたが、内部被曝の影響はもっともっと高いものである可能性があります。
0 件のコメント:
コメントを投稿