http://www.mbs1179.com/tane/
7月12日の解説は、日本の暫定基準値についてでした。
小出助教は暫定基準値について「放射線被曝はどんなに微量であっても危険である」と前置きしたうえで「東日本の産業を継続するために、社会がここまで我慢すると決めた値である」と語っています。
(一部を要約)
「全てわかったままでこういう基準で行くしかないということを多分彼等(政府)は認識したんだと思います。今の緩い基準が良いとは全く思わないし、厳しくないといけない。特に責任のない人達の被曝は避けなければいけない。だが現状では、どこまでの被曝を受け入れるかは自分たちで考えるしかない。それがいま私たちに問われている、のです」
さらに小出助教はこう述べています。
「私はその基準はもっと厳しくなければいけないし、特に責任のない人たちを守らなければいけないので、もっと極め細やかに政策を作らなければいけないと思います」
これがまさに正論、なのです。
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/13/tanemaki-jul-12/
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一方的に高い基準を設定して終わり、というのは、政府、官僚が、諸問題を面倒くさがっただけだと、私は思っています。
災害直後にまずするべきは、安全マージンをとった範囲で、一旦、作物の流通をストップさせること。それから検査を繰り返して、本当に安全が確認されたものから流通させるべきだった。こうしていれば、風評被害も今にくらべてはるかに少なく済んだはずです。
現在は、風評被害と実被害がごちゃまぜになった状態です。安全な食品と危険な食品を混ぜてしまうと、そのすべてが危険な食品に変わってしまうのです。また、今後出るであろう健康被害も、数分の一、数十分の一に抑えられたはずです。
産業を守るために、ある程度高めの基準を設定しなくては回らないのかもしれませんが、やり方が圧倒的にまずいのです。しかも年齢によって違う放射能の影響も、政府は積極的に啓蒙していません。
とはいえ汚染が現在進行形で進んでいる今、そんな過去の失策ばかり言っていてもしょうがない。
今から政府ができることは、スーパーに並ぶ食材に、すべてベクレル/kgの表記を付けることです。
こうすれば、小出助教の言うように、我々消費者が自ら、どこまで許容できるかを判断できます。高齢者には影響が少ないということが行き渡れば、消費者の買い方も変わるはずです。
政府がしないなら、食品メーカーやスーパーが独自に行うべきでしょう。賢い消費者が集まると思います。
原子力災害が起こってしまった今、老人ホームと幼稚園が同じ食材を提供してはいけないのです。
ラジオ番組の最後で、「現在の法令を守るようにしたら食べられるものはたくさんあるんですか?」という問いに、小出氏はこう答えています。
「これはあまりいいたくないけれども、福島でとれるものに(従来の法令上、食べられるものは)多分無いと思います」
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