2011年5月14日土曜日

「ドイツで61カ国5万人以上がデモ」はデマ

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一部ブログやTwitterで、


独で「20ミリシーベルト」抗議デモ、61か国から5万人以上が賛同。英Gardianも報道

ということが言われているが、これは(意図的に)物事を歪めて伝えられている。分かりやすくいうとデマである。

正しくは、子供の20mSvに反対する署名運動を日本のサイトが日本語と英語で呼びかけ、それに署名が集まった(5万人かどうかは謎)。署名したのは、おそらく大多数が日本人だと思うが、海外に在住する日本人、外国人も含め、その署名者は61カ国の住人であったのだろう

その話と、グリーンピースのメンバーらが行ったベルリンの日本大使館前でのデモをごっちゃにして書くことで、まるで外国人61カ国、5万人がドイツでデモ行進をしたかのようにミスリードしているのだ。このデモに対するガーディアンの記事も見つけられなかったが。

それが証拠に、署名運動を行ったサイトには、グリーンピースのベルリンでのデモについてはまったく触れられていない。署名人数も、何カ国かも出ていないが……。というか、元になったブログにも見出し以外にはそんな記述は無いのである。その記事は上のリンクの検索から読める。

私ももちろん「子供の20mSv」は大反対だが、こうした事実を歪めた伝え方をしては、せっかくの主張や活動も信用を失ってしまう。

多分、発端となったのは情報を組み合わせて見出しをつけたひとりの人なのだろう。目に付く見出しがネット上に拡散し、さらに人気ブロガーがツイートすることで、ミスリードが生まれるのだ。


これらを拡散した人に悪気は無くとも、情報ひとつで多くの人生が左右されるのは、今の日本を見れば明らかだ。それを自覚できない人が、ネット上には多数存在する。

本当に主張したいことがあるなら、情報を精査して、ソースをしっかり確認する余裕が必要である。

どうでもいい日常を垂れ流すならまだしも、人の命についての話がしたいのなら、もう少し責任を持って“つぶやいて”欲しい。

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